“食材の価値”を買い物客が考える期間限定のスーパーマーケットが東京・丸の内にオープンしました。

2月23日までの期間限定でオープンしたのは、その名も『値段のないスーパーマーケット』です。食品が消費者の手元に届く前のコストについて学び、消費者自身に幾らで購入するのがよいかを考えてもらおうと、農林水産省が実施するものです。
買い物客はパネルや動画を通して人手不足や生産コストの高騰など生産者が抱える課題を学び、会計で商品の価格を設定します。実際に体験してみたTOKYO MX『堀潤Live Junction』の坪北奈津美キャスターは、国内で酪農家の数が減少しているというパネル展示などを見た上で牛乳の価格を260円と予想し、端末に設定しました。しかし端末には320円と表示されてしまいました。
買い物後に出されるレシートには自身が設定した価格と東京都内の小売価格の平均値などが記載され、購入額が適正だったのか確認できる仕組みとなっています。
坪北キャスターが予想したニンジンの価格は税込み150円でしたが、それに対して示された都内の平均価格は232円、納豆が110円に対して175円(「道の駅」での平均的な販売価格)、豆腐は100円に対して154円など、全体的に設定した価格が低い結果となりました。
坪北キャスターは「私の近所のスーパーはもう少しニンジンを安く買えるので企業努力も感じたし、ニンジンの輸送コストや肥料のコストを考えると、もう少し高く見積もってもいいのかもしれない」と感想を語り、食品の“フェアな値段”について改めて考える機会となったようでした。