TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜18:00~)。「New global」のコーナーでは、グローバルヘルスを支える日本のスタートアップを取り上げました。

◆世界で活躍する日本のスタートアップ
現在、日本のスタートアップが活躍しているのが“グローバルヘルス”の分野です。今回はグローバルヘルスの課題解決を目指す日本のスタートアップ企業「SORA Technology」の取締役・梅田昌季さんに話を伺いました。
まず梅田さんは「日本の技術に対する信頼というのがアフリカ各国で非常に強い。そういう意味ではいろいろな保健省から期待をいただけているところ」と日本の高い技術について胸を張ります。
そして、SORA Technologyの事業のひとつが、アフリカでマラリア対策を支える技術の提供です。ガーナではマラリアを媒介する新種の蚊が発生しており、蚊の発生量を減らすため水たまりに薬を散布する取り組みが進んでいますが、ボウフラだけを駆除できる環境に優しい薬が高価なことが課題となっています。
そこで活躍しているのが、ボウフラが発生する水たまりをドローンとAIによって効率的に見つけるというSORA Technologyのプロジェクトです。
「ボウフラがわいている水たまりは3割か4割くらい。残りの水たまりには薬剤を撒かなくていいので、AIの精度が担保されれば非常に費用対効果が改善する」と梅田さん。
そして、「日本から素晴らしい技術を持っていくことはできるが、それを現地で動かすためには、いかに現地の人々を巻き込んでイノベーションを作っていくか」と成功の秘訣を語ります。
現在、梅田さんたちはシエラレオネの大学と連携して技術を伝えており、「飛行機型のドローンのトレーニングを現地のインターン生に行ったり、AIの開発でいろいろなデータ収集を彼らにお願いしたり。アフリカの若者は若年層が多いので、彼らを巻き込んでいくのもこれから大事だと考えている」と言います。
さらには、「感染症分野は新しい蚊が出てきたとか、蚊の薬剤耐性が出てきたとか、そういう課題が常々起きてくる。そういう意味で、こうした日本の技術をいかに活用していくか、私たちも一生懸命できることは頑張りながら、ぜひ皆さんと一緒にやっていきたい」と今後の展望を話していました。
こうしたスタートアップの取り組みについて「NO YOUTH NO JAPAN」代表理事の能條桃子さんは「本当に重要だと思う」と言い、「次の新型コロナウイルスのようなものをどれだけ抑え込むか、そして(そうしたものが)出てきたときに広がらないようにするかを考えないと、結局同じことを繰り返してしまうというところで、こうした技術が役に立っているのは本当にすごいことだと思う」と称賛。
フリーキャスターの伊藤聡子さんも一連の取り組みを高く評価し、「温暖化が進むということは、未知なる感染症が次々に出てくる可能性があるということ。それを薬で抑えるというのもあるが、このプロジェクトがいいなと思ったのが、環境に優しい形でボウフラだけを狙い撃ちしているところ。そういう技術は今後も求められると思うので応援したいし、こうしたところで(日本が)世界をとってほしい」と切望していました。
<番組概要>番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 18:00~19:00(※18:55終了の場合あり) <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
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