年間250万人以上が訪れ、単一アートグループとして“世界で最も来館者が多い美術館”にギネス世界記録にも認定された、東京・江東区豊洲にあるデジタルアート施設「チームラボプラネッツ」に1月22日、新エリアがオープンします。

新エリアは「教育」がテーマで、さまざまな体験をしながら作品を楽しむことができます。スマートフォンのアプリを使って空間の中を歩く動物に矢を放つと、動物がスマートフォンの中に登録され、体の特徴など動物の情報を見ることができるという演出もあります。アプリ内に体長や生息地などが記録され、動物の生態を楽しく学ぶことができます。また、立体的な作品が並び、体を動かしながらその世界観に没入できるエリアなども設けられました。
チームラボの猪子寿之代表は「人間は身体を通して世界を認識していると思っている。どうしても都市は平面的なので、複雑で立体的な空間で作品を楽しんでほしい」と話しています。
施設は来場客のおよそ7割が外国人観光客ということもあり、新エリアの誕生でさらなるインバウンド需要に期待したいとしています。
<訪日外国人過去最多3697万人 インバウンド向けグッズに国内外から熱視線>
ところで、観光庁によりますと2024年に日本を訪れた外国人観光客の数は、コロナ禍前の2019年を15%上回る3687万人余りで、過去最多となりました。また、日本国内で外国人旅行者が消費した総額も2019年に比べて69%上回る8兆円余りで過去最多となり、1人当たりの旅行支出はおよそ22万円に達しました。
こうしたインバウンド需要を商機とする動きも拡大しています。東京ビッグサイトで1月15日から17日に初めて開催された“インバウンド客向け商品の展示会”には、国内企業60社が出展しました。出展者の中には「大変人気を博していて、外国人も日本のだるまや招き猫商品をすごく気に入ってくれて好評」と話す人もいました。
会場を訪れた日本の事業者も最新のトレンドを探求し、今後のビジネスにつなげようとしていました。来場者からは「日本の伝統・技術を生かした商品を売りにしている会社がたくさん出展しているというイメージ。インバウンドの人が日本の良さと伝統を、お土産や記念品で買って帰りたいというのはいいと思う」「新規事業でインバウンド向けの事業を考えている。外国人がどのようなものを好むか、リサーチのために来た。実際、メーカーの人の話を聞いたら、なぜそれが外国人に受けているのか理解できて面白かった」といった声も聞かれました。
また、日本の文化が感じられる商品の数々に、多くの外国人バイヤーも熱い視線を送っていました。中国でセレクトショップを営むという女性は「このような商品はとても思いやりがあって、そして独創的で斬新」と話していました。また、日本の商品はいまでも中国国内で人気か尋ねると「日本の商品は緻密に作られていて、かつ品質も高い。そして素晴らしいアイデアが多いんです」と感心していました。