TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜18:00~)。番組では、若い世代の転職願望について取り上げました。

◆若い世代の転職願望が増加
正社員として勤める若い世代で、転職したいと考える人が3割を超えたことがわかりました。厚生労働省によると、2023年の若年者雇用実態調査で、15〜34歳の正社員のうち「転職したい」と答えた人は31.2%(前回比+3.6ポイント)。初めて30%を超え、転職を希望していない人の割合を上回りました。
転職を考える理由について「賃金の条件がよい会社にかわりたい」が59.9%で最も多く、「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」が50.0%だったということです。
◆「転職したい」若年正社員増…統計家はどう読み取る?
この結果に、統計家の西内啓さんは「おそらく今まで(若い世代の)待遇がなかなか上げられなかったのが、『転職すれば上がるぞ!』ということでジョブマーケットがどんどん回転している。ある意味、経営者としてはしんどいかもしれないし、若い世代にとっては給料が上がるチャンスということで、ここから賃金が上がっていくループになっていくんじゃないかと思った」と素直な感想を語ります。
これにキャスターの堀潤は、「確かに(雇用の)流動性がだんだん出てきた。解雇規制とかを緩和しなくても、ニーズがきちんと(あって)、みんなが欲望にそって良いところにいこうと思うと、流動性が生まれるのかなと思う」と大きく頷きます。
また、タレントのREINAさんも「すごく自然な流れ」と現状を捉えます。海外経験の長いREINAさん曰く、欧米では3〜4年に一度のペースで転職するのが当たり前。「昇給を目指していくと、同じ会社だと良くても(上昇率は)数%。(転職すれば)10〜15%の昇給が目指せる」と言い、「キャリア形成の仕方が日本においても変わってきているというか、自律的に会社に頼らずに自分でキャリアを築いていく意識が浸透してきていると思う」と実感を述べます。
ここで堀から、欧米では学生時代に転職やキャリアアップなどについて学ぶ機会があるのか質問が飛ぶと、REINAさんは「アメリカはそうですね。大学は就職に向けて準備する期間なので、セミナーだったり、授業もあるし、(学生も)スキルアップを意識して大学生活に励むので、そこから準備していくというのはあるかもしれない」と回答。
一方、「The HEADLINE」編集長の石田健さんは、日本でもITやデジタル関連の企業にいると転職やキャリアアップも当たり前の空気があるものの、「多分、ほとんどの業種・業態ではそうじゃないと思う」と言います。
また、「大学もキャリアカウンセラーに転職市場をホップしてきたような人がいなかったりするので、そもそも『転職するとは何か』、『キャリアをどう設計するのか』というところは教える側も慣れてない」と指摘。さらには、「企業で面接する側も『君のキャリアにおいてウチの会社はどういう位置付けにあるのか?』といった質問ができない。そういうところから変える必要があると思う」と意見していました。
<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 18:00~19:00(※18:55終了の場合あり) <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx