TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜18:00~)。「トヨサキ育児っと」のコーナーでは、“子どものおこづかい”について取り上げました。

◆子どものおこづかい、平均金額は?
キャスターの豊崎由里絵が子育て世代が抱える育児のお悩みを解決の出口(EXIT)へと導くコーナー「トヨサキ育児っと」。この日のテーマは、“子どものおこづかい”について。
子どものおこづかいに関する主な悩みは2つ。ひとつは「いくらあげればいいのか」です。まず、おこづかいを渡し始める平均年齢は7歳(小学1年生/「スナップスナップ」調べ)。
そして、1ヵ月の平均の金額は小学生低学年で966円、中学年で1,121円。高学年で1,653円。中学生になると3,155円で高校生は7,272円です(「ママソレ」調べ)。
この金額にキャスターの堀潤からは「結構もらっているな」との声が漏れ、元裁判官で国際弁護士の八代英輝さんは自身の小学生時代を振り返り「私が小学校低学年のときは駄菓子屋でなんとか楽しめる程度くらいしかもらっていない」と話します。
2つ目の悩みは、「ベストな渡し方」です。月ごとに渡す家庭もあれば、お出かけするたびにその都度渡す家庭もあります。これについて幼稚園教諭や保育士の資格を持ち、育児情報誌の編集長を長年担当した子育てアドバイザーの高祖常子さんは「ある程度の枠を決めたなかで、自分でやりくりをして使うことが計算の力にもなる」と言い、オススメの渡し方として挙げたのは“定額制”。
「(定額制にすることで)自分のために使うお金と人のために使うお金、あとは貯めておくお金(貯金)と、お金の使い方ややりくりを自分でする。子ども自身が徐々に学んでいくのが一番いい」とその理由を語ります。
一方、あまりオススメしないのが“報酬制”で、「例えば、『テストで100点取ったらおこづかいをあげるから頑張りなさい』というのは、100点取れば親も喜び、おこづかいがもらえるが、100点以外だともらえない上に怒られると思うから、子どもがお金なんていらないと思ってしまって(勉強を)頑張らなくなりかねない。できた・できないとおこづかい・お金を結びつけないほうがいい」と注意を促します。
脳科学者で理学博士の茂木健一郎さんは、「確かに金銭感覚、自分でもらった分をどう使うのか(学ぶの)は大事」と共感しつつ、「昔は、駄菓子屋さんで100円で何を買うかみたいな教育があった。でも、今はそういうことができる場所がない」と惜しみます。
◆今までにないおこづかいのもらい方
そうしたなか、現在これまでのおこづかいの概念を変えるような渡し方が注目されています。それは、子どもが自分で野菜を作って親や祖父母に販売するというもの。
東京・江戸川区に住む小学5年生の春樹くんは、部屋でレタスや水菜などの葉物野菜を育てているのですが、それを可能にしているのが専用のLEDと水を使って室内で簡単に野菜を育てることができる栽培キット「ユニコーンラボ」(3万2,780円)です。
これは専用アプリを使ってQRコード決済が可能。野菜をそのまま販売したり、料理にして商品化するなど販売戦略も考えることもできます。
春樹くんの母親は「商品を売るのが楽しいということを小さいときから学べるのが嬉しい。お金の教育を自分で学んでいる」とこのシステムを絶賛。春樹くん自身も「普通の野菜より自分で育てた野菜のほうがおいしいし、野菜が食べられてみんな満足で、自分もおこづかいをもらえて一石二鳥です」と笑顔を見せます。
今までにないおこづかいシステムに堀が舌を巻く傍ら、ドイツ公共放送プロデューサーのマライ・メントラインさんは「収穫できないときは何も(売るものが)ない。そうなるとクラスメイトと(おこづかいに)差が出そうな気がするから、そこでベーシックインカムがあってもいいのかも」と率直な感想を吐露。
また、茂木さんは「皆さんが知っているような大成功している起業家は、子どものときに商売経験をしている人が多い。彼は将来起業家になるかも」と話していました。
<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 18:00~19:00(※18:55終了の場合あり) <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx