TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜1800~)。「Newglobal」のコーナーでは、パレスチナに向けた日本でのアクションを紹介しました。

◆パレスチナに思いを馳せ“凧揚げ”を…
イスラエルのガザ侵攻に関し、カタールは停戦交渉の仲介役を担っていましたが、現在その交渉は中断しています。そしてその間、イスラエルはガザでの支配地域を広げています。
中断の背景にあるのが、カタールの首都ドーハにあるハマス幹部の拠点です。カタール政府はこの拠点を国外に移すことを望んでいるもののハマスからの反応はなし。カタールは状況次第で仲介を再開するとしていますが、先行きは見通せない状況です。
一方、イスラエルの大手メディアがイスラエル国防軍に従軍し、詳細なレポートを紹介しています。そこには、「イスラエルは永久地上占領を拡大している」という見出しがつけられ、ガザ地区南北間の中間地域「ネツァリム地域」を半永久的に領地にしようとしているとあります。そして、今後は占領地域を拡大し、最終的にはパレスチナ人をガザの外に追い出す計画があるとも。
そうしたなか、日本でパレスチナ解放を願うアクションが11月9日に実施。ガザ地区の人々の声をブログで発信している「ガザからの手紙」筆者・圓尾絵弥子さんは、東京・お台場をはじめ、全国で凧揚げを行いました。
なぜ凧揚げなのかというと、パレスチナの方々が凧揚げをレジスタンス(抵抗運動)の象徴としているからで、圓尾さんは「侵攻から1年以上経ってしまったので、世界的にみんなでパレスチナの独立記念日を跨いで、その1週間を全世界で同時に凧揚げしましょうと」と言います。
そもそもパレスチナの方々が凧揚げをするようになったのは、東日本大震災からだとか。震災以降、ガザでは子どもたちを集め、毎年日本の被災者に思いを馳せて凧揚げをしていたそうです。
圓尾さんは「(ガザの方々が)日本のことを考えてしてくれていたということをまず知ってほしい」と話し、さらには「パレスチナのことを知らない人でも凧揚げをきっかけに、空の向こうの同じ人間で、今すごく困っている人たちを思うようになってくれたら」と望んでいました。
キャスターの豊崎由里絵は、「私たちに何ができるのか考えたときに、直接的な支援ができる人はぜひ(やって欲しい)ですけど、そうではない我々に何ができるのか。凧揚げをして、それが平和になるのか悩んでしまうかもしれないけど、何かをしている、ガザのことを常に思っていることがひとつ大事なのかなと思う」と率直な思いを語りつつ、「(こうした動きは)素晴らしいと思います」と圓尾さんのアクションを称えます。
気象予報士でフリーキャスターの根本美緒さんは「日本は(イスラエルとパレスチナ)どちらにもパイプがあるが、それがあまり活かされていないような気がする。もう少し何か役に立つことがあれば」と望みます。
一方、哲学者の萱野稔人さんは、イスラエルがハマスをガザから完全に排除する動きに対し、「長い目で見たときに解決になっていない。(今後も)第二のハマス、第三のハマスが生まれてくる可能性があるわけで、イスラエルにとっても終わりがない戦いだということに気づく必要がある。イスラエルは何が自分たちの地域で国民の平和なのかをしっかり考える必要があると思う」と持論を述べていました。
<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 18:00~19:00(※18:55終了の場合あり) <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx