TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」。「New global」のコーナーでは、世界で普及する“電気自動車(EV)”の現状について取り上げました。
◆ノルウェーでは電気自動車がガソリン車超え
ノルウェー道路連盟は、道路を走る車両のうち電気自動車(EV)の台数がガソリン車を超えたと発表しました。自家用車の登録数は電気自動車が75万4,303台。ガソリン車が75万3,905台となっています。なお、ノルウェーでは2025年までにガソリン車・ディーゼル車の新車販売終了を目指し、電気自動車に対して優遇措置を設けています。しかし、一方でノルウェーは主な財源が石油やガスの輸出というジレンマも抱えています。
そうしたなか、世界の電気自動車のシェア争いは依然として激化しており、現状では、中国の「BYD」とアメリカの「テスラ」が熾烈なトップ争いを繰り広げています。BYDは中国経済が低迷するなかでも従業員が90万人を突破。そして、技術・研究開発部門は約11万人と世界最大規模を誇ります。一方、テスラは米国政府が後押ししており、バイデン政権は先日、中国製の電気自動車に対し関税を引き上げています。
そして、世界のEV販売比率の推移を見てみると、日本は世界に比べ低水準となっています。その理由についてキャスターの堀潤は、電気自動車だけでなく多様な選択肢があること、さらに「日本のリーディングカンパニーであるトヨタがどちらかといえばハイブリッド車に力を入れてきただけに、日本の(自動車)メーカーのあり方も問われている」と指摘します。
◆日本のエネルギー政策はどうなる?
脱炭素化に向け、世界で電気自動車が普及するなか、日本でもエネルギーは大きな問題となっています。
モデルでタレントの藤井サチさんは、電気自動車について「街中でかっこいいなと思うものがたくさんあるけれど、実際に乗るとなった場合、日本は充電できる場所がまだまだ少ない。遠出するとなると、電気自動車では不安になってしまう」と課題を示唆。
一方、元裁判官で国際弁護士の八代英輝さんは、「将来の電力需要は下がると見られていたが、データセンターやAI化で結局は上がることが明らかになってきた」と前置きした上で、「(政府は)安易に電気自動車に取り組むのではなく、再生エネルギーのコストを下げられるのかと、新しいものも含め、原発をどうしていくのか今後じっくり議論してもらいたい」とも。
また、前明石市長の泉房穂さんは原発に言及。「やはりリスクとコストの問題は避けて通れない。情報をオープンにし、しっかり議論して方向づけしてほしい。国によって方針が違い、全てに正しい答えがあるわけじゃないと思うが、そのなかでも大事なのはやはり情報のオープン化だと思う」と情報公開を求めます。
堀が最も注目していたエネルギー関連政策は、“ワット・ビット連携”。これはデジタルの情報量と電力を連携させていくこと、電力需要がどこでどのくらいあるかを把握した上で必要なものを投入していくという構想で、堀曰く、“次の時代のキーワード”。八代さんも「今後はワットとビットをいかにマネージしていくかが重要」と頷いてました。
<番組概要>
※2024年10月より番組リニューアル
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 18:00~19:00(※18:55終了の場合あり) <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx