TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜18:00~)。放送では、都内近郊で続発する強盗事件を受け、問い合わせが急増している“防犯ガラス”について取り上げました。
◆強盗犯が侵入する時間を稼ぐ防犯ガラス
昨今、1都3県で強盗が相次いでいます。都内でも国分寺市や練馬区で被害があり、こうした状況を受け、防犯に特化した窓ガラス(防犯ガラス)の問い合わせが急増しています。
そこで今回は防犯ガラスを扱う警備サービス会社「セコム」の本社を取材しました。
まずは防犯ガラスと一般的な窓に使われている窓ガラスを比較してみると、正面から見ても違いはわかりません。しかし、横から見ると一目瞭然。厚みが大きく違うことがわかります。
今年5月に発売された防犯ガラスは、一般的な窓ガラスと比べ約3倍となる9mmの厚さで、強度を高めるためにガラスとガラスの間に4層の樹脂が組み込まれています。
それだけに強度は段違いで、女性キャスターがハンマーで叩いてみると通常のガラスは容易に割れてしまいますが、防犯ガラスは何度叩いても破片が飛び散る程度。
ちなみにセコム社員の方によると、女性であれば100回程度叩かないと割れず、力がある男性でも30回は叩かないと割れないそうです。また、「防犯ガラスは(家への)侵入にかかる時間を稼ぐ一役にもなる」とのことで、こうした対策が安心・安全な暮らしにつながればと話していました。
最近多発している強盗事件は窓ガラスを強引に割って侵入するやり口が多く、元裁判官で国際弁護士の八代英輝さんは「すごく雑なやり方」と話し、さらには「特に(犯行時間が)深夜だから(住居人が)在宅前提で押し込み強盗の形態に近い。近所に音がすることもいとわずに犯行に及んでいるなか、(犯人が侵入するまでの)時間が稼げればその間に警察なり、警備会社に連絡できる。時間が稼げるというのは非常に大きい」と防犯ガラスの有用性を語ります。
◆住宅への侵入・窃盗を防ぐ、すぐにできる防犯対策
一般的に住宅の侵入・窃盗は主に一戸建てが狙われるイメージがありますが、警察庁の資料によると2023年の侵入窃盗件数は共同住宅が約3割。
実はマンションやアパートも狙われる可能性は高く、共同住宅ならではの気の緩みに注意すべきだとか。その気の緩みとは、ベランダの窓の鍵をかけないこと、オートロックを過信して玄関の鍵をかけないこと。
さらには上層階を狙う窃盗もあり、コラムニストの河崎環さんは、「“上層階は泥棒が入らない”ということをみんな信じてきただけに我々の常識が覆る」と驚きを露わにします。
なお、防犯対策のポイントとしては、家のなかで生活する際にも施錠を徹底すること。そして、もしも強盗に気づいた場合は、鍵付きの部屋にこもって通報するなどまずは犯人に見つからないようにすることが大事で、対面してしまったら基本的には抵抗しないこと。さらには、そもそも強盗のターゲットにならないようお金を家に置かない、お金のことは近所の方にも言いふらさないことが大事だそうです。
株式会社トーチリレー代表の神保拓也さんは「防犯対策は絶対に重要なので徹底する必要がある」と注意を促す傍ら、「そもそも犯人側が高額な資産を持っている人の名簿・リストを持っているので、それを作られてしまう構造的な問題に切り込んで解明し、犯罪を未然に防ぐことが必要。そこを警察には頑張ってもらいたい」と期待していました。
<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 18:00~19:00(※18:55終了の場合あり)<TOKYO MX1>
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx