10月27日に投開票を迎える衆議院選挙について、TOKYO MXは東京都内の注目選挙区の選挙戦をお伝えしています。今回は杉並区の一部が選挙区となる「東京8区」です。東京8区には届け出順に立憲民主党の前職・吉田晴美さん(52)、参政党の新人・大森紀明さん(53)、自民党の新人・門寛子さん(44)、日本維新の会の新人・南北ちとせさん(48)の4人が立候補していて、前職の吉田さんに対して新人3人が挑む構図となっています。
立憲民主党の前職・吉田晴美さんは9月の党代表選にも出馬していて、独自の経済対策で生活に困窮する人を支えると訴えています。吉田さんは「『ハルミクス』です。アベノミクスじゃない。ハルミクスです。物価高の今、家計を支えましょう。それは消費税の食料品ゼロ税率」と訴えます。前回の衆院選で野党統一候補として自民党の石原伸晃元幹事長を破った吉田さんには、今回は共産党などが自主支援としていて、事実上の野党統一候補となっています。吉田さんは「各野党も枠組みに入ってくれているところもあるので、ここ杉並は政党同士というよりは市民が主導してみんながまとまっていくという形ができているのではないかと思う」と手応えを話します。
自民党の新人で元経済産業省職員の門寛子さんは、裏金問題の逆風に対して「新人だからこそ変えられる」として、日本経済の再生を果たすと呼びかけます。門さんは「自民党に対して厳しい風が吹いている今だからこそ、一人一人のお力添えを頂戴して、何とか勝ちたい」と訴えます。地元・杉並区出身をアピールするとともに、これまで10期務めたベテランの石原伸晃元幹事長の後継として共に選挙区に立ち、地元の支援を固める考えです。石原氏は「俺も長くやった。すごくいい候補が見つかったから、これからの時代はしっかりと(託したい)」と話し、門さんは「相当厳しい状況だとは思っている。長いものには巻かれない、そうした気持ちを杉並の皆さまにしっかり訴えて、一人一人の信頼を取り戻したい。それによって結果を待つしかないと思っている」と話しています。
日本維新の会の新人で元福井県坂井市議の南北ちとせさんは「政治とカネの問題に決着を」と話し、社会保障制度の改革を訴えます。南北さんは「誰もが平等に活躍できる、誰もが平等に選択できる社会を築いていきたい。今の政治の現状維持や微修正を改め、私が大改革の政治を行っていく」と演説で力を込めました。南北さんは障害者支援団体を運営してきた経歴から、障害者や高齢者の福祉政策を訴え、存在感を強調していく狙いです。南北さんは「有権者は個人を見る人も多いと思うので、私の強みを前面に出して、杉並の有権者が希望を抱いてもらえるようなことを伝えていきたい」と話します。
参政党の新人でコンサルティング会社代表の大森紀明さんは「裏金問題は本質ではない」として、減税と積極財政による経済活性化を唱えます。大森さんは「消費税を期限を切ってでも限りなくゼロにしていく。それこそが皆さんが勤めている会社が長期的に経営ができるようになっていくことにつながる」と訴えます。また「日本人が今後の日本の政治、日本の国づくりを根本から見直さなければ、この日本という国は良くならない」と話しています。
■衆院選・東京8区(杉並区の一部)立候補者(届け出順・敬称略)
吉田晴美(52)立民・前
大森紀明(53)参政・新
門寛子(44)自民・新
南北ちとせ(48)維新・新