池袋駅西口再開発 都が承認、2043年度完成へ

2024.09.11(水)

10:10

2043年度の完成を目指す池袋駅西口エリアの大規模再開発が、東京都によって承認されました。豊島区の高際区長は「人にやさしい西口」にしたいと期待感を示しました。

2043年度の完成を目指す池袋駅西口エリアの大規模再開発が、東京都によって承認されました。豊島区の高際区長は「人にやさしい西口」にしたいと期待感を示しました。

池袋駅西口の再開発計画は、地上50階建てのビルなど3つの大規模複合施設が建設されるほか、池袋西口公園の再整備に、駅から市街地につながる大規模な吹き抜け空間なども設けられ、街の景色を一変させるものです。

記者:「池袋駅西口に来ています。これから始まる再開発で、マクドナルドのあたりは交通広場に、その前に広がる大きな道路はほぼ歩行者空間となり、駅からの回遊性を高めたい考えです」

また現在は道路に分散しているバス停を広場に集約するなど、歩行者空間を確保することで、街へのアクセスを向上させる狙いです。

この再開発をめぐって9月9日、東京都は審議会の場で計画を承認しました。審議会では再開発されるエリアを容積率などの限度にとらわれず計画を実施できる「都市再生特別地区」とする議案が賛成多数で可決されました。その一方で出席した委員からは…

出席した委員:「『街の顔づくり』はいま本当に駅前にビルをつくることなのか?」

都心においては渋谷や新宿でも再開発が進んでいて、「引けをとらない再開発を池袋でも行う必要があるのか」と指摘される場面もありました。

池袋の利便性向上を目指す再開発。これまで池袋は、街に来る人たちが「駅周辺の百貨店」や「乗り換えのみ」で利用することが多く、駅から出ない「駅袋」と揶揄されてきました。駅から街に人を送り出し、賑わいを創出する再開発計画に、豊島区の高際区長は期待感を示しています。

豊島区 高際区長:「駅を出る、出てもらう『駅袋』の脱却というのを私たち目指しているので 駅と外との結節空間を作るということも言っていますし、出たところと通りと周りをつなげて広場化していくプランも入っていますので、西口をいかに人にやさしい観点で作っていけるかということに全力を注いでいきたい」

東京都の審議会で承認された池袋駅西口エリアの再開発のスケジュールについてです。今後、内閣総理大臣の認定により今年度中に都市計画が決定、2027年度から解体工事が着手となる予定です。

そして2034年度にB棟の高層部とC棟が竣工。2040年度にA棟と交通広場、B棟の低層部が竣工となり、2043年度にエリア一体の再開発が完成する予定となっています。

高さ270メートルのビルなど3つの大規模複合施設に駅前広場、そして池袋西口公園や周辺道路などの整備といった、街を変える再開発。駅から人が出ない「駅袋」とも揶揄されてきた「池袋」の街がどのように進化していくのか注目です。

 

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