路上喫煙やポイ捨て問題… 人出増の浅草、官民連携で喫煙所を設置へ

2024.09.11(水)

10:00

多くの観光客で賑わう浅草で近年問題になっているのが、路上喫煙や吸い殻のポイ捨てです。台東区は民間事業者などに助成金を出して、喫煙所の設置を官民連携して進めています。

多くの観光客で賑わう浅草で近年問題になっているのが、路上喫煙や吸い殻のポイ捨てです。台東区は民間事業者などに助成金を出して、喫煙所の設置を官民連携して進めています。

外国人観光客にも人気のエリアが集まる台東区。都内屈指の観光地・浅草をはじめ、上野、御徒町などを抱えていて、コロナ禍前、区内の観光客数は5000万人を超えていました。新型コロナの流行により観光客は3分の1以下まで落ち込みましたが、去年は約3900万人が訪れるなど順調に回復をみせています。

多くの観光客が訪れ地元が潤う一方で、浅草で近年問題になっているのが、街に訪れる人が増加したことにより路上喫煙や吸い殻のポイ捨てが増えているということです。地元の人からは…

浅草商店連合会 稲葉理事長:「たばこの吸い殻だらけにされているとかはありますけどね。ポイ捨てするつもりはないんだけど、場所がないからポイ捨てするんでしょ」

喫煙所が少ないことも、問題に拍車をかけているようです。2020年、健康増進法改正に伴い駅の出入り口や交差点沿いなどに置かれていた喫煙所が撤去されました。現在、区が運営している浅草エリアの公衆喫煙所は5カ所に留まっています。区は需要が高まる公衆喫煙所の増設を検討していますが、場所の確保が難しくなかなか進められないといいます。

台東区環境清掃部環境課 勝海課長:「路上喫煙による煙の臭いやポイ捨て、屋外における分煙環境の整備を求める意見が多くあります。法の改正などによりまして、整備ができる場所に制限が加わりまして、用地確保がさらに課題としてございます」

そこで台東区が2年前に導入したのが、民間事業者などへの助成金です。敷地の一部を公衆喫煙所として一般開放する企業などを対象に、喫煙所の設置や運営にかかる費用の一部を助成します。

東京メトロ銀座線浅草駅から徒歩1分ほどの位置に今年オープンした、たばこを吸えるカフェバー「SMOCO」。こちらの店も区の助成を受け、店の一階部分に公衆喫煙所を設置しました。

店長 柴田さん:「日本人や外国人の方からたばこをどこで吸っていいか分からないという声を聞いてはいたので。やっぱり助成金という枠があったことによって僕らも、このスペースは街のため人のためにやろうよってすぐなりましたね」

喫煙所の利用者は…

利用者:「仕事の合間、電車の乗り継ぎです。たまたま信号待ちをしていて見つけた。なかなか吸う場所も減ってきちゃって、こういうところがあるとちょっとした息抜きもできていいと思う」

さらに、こちらの店では外国人観光客に、日本でのたばこのルールについてもレクチャーしてます。

イギリスからの観光客:「夜に他の人が外で吸っていたから吸っていいんだって思ってたけど、柴田さんからそれは本当はだめだと教わったり、特定の(吸ってよい)場所を探すようになった」

台東区内にある公衆喫煙所は現在28カ所で、助成金制度を使い今後、さらに民間事業者の力を活用していく考えです。

 

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