「トー横」相談窓口 利用者1500人超 設置から2ヶ月、想定超える増加

2024.08.30(金)

10:10

新宿区歌舞伎町の一角、いわゆる「トー横」に集まる若者たちを支援するため、都が設けた相談窓口の利用者が、設置から2カ月で延べ1500人以上に上ることが分かりました。

新宿区歌舞伎町の一角、いわゆる「トー横」に集まる若者たちを支援するため、都が設けた相談窓口の利用者が、設置から2カ月で延べ1500人以上に上ることが分かりました。

新宿歌舞伎町に東京都が設置している相談スペースは、「トー横」周辺に集まる若者を犯罪から守るためのものです。東京都や警視庁の担当者らが8月29日に開いた連絡協議会で、相談スペースの利用者が報告され、開設した5月末からの2カ月間で、のべ1500人以上が訪れたということです。SNSや利用者の口コミにより、相談に訪れる若者は増加傾向にあることから、都は相談室をリニューアルして対応を続けます。

記者:「開設当時にはなかった美容スペースが設置されています。鏡やアイロンなどが置かれ、大人気だということです」

若者が訪れやすくなるよう、寄付された漫画や参考書、ボードゲームなどの利用コーナーを新たに設けたということです。都は今後も利用者の要望に応じて相談窓口を改善していく方針です。

ここからは歌舞伎町の相談窓口に訪れている理由や相談の内容について詳しくみていきます。都の担当者によりますと、友達作りのために利用する人や、家庭に問題があり居場所がないといった悩みを抱え、訪れる人が多いということです。また、男性を中心に生活保護に関する相談も多く、東京都は申請などの支援も行っています。

そして利用者が増えていることで、運営の新たな課題も生まれているようです。想定以上の利用者が訪れていることで、相談員の増員が必要となっているほか、利用者同士が相談窓口でつながり、売春やオーバードーズの情報を交換している現状があるため、警察OBの職員を新たに設置する考えです。

また対応策として、都は来月から利用者への身分証の提示を求めていく方針です。これまで身分の確認がないことが相談しやすさにつながっていたということもあると思いますので、相談者の利便性と犯罪の抑止、バランスを取る運営方針の模索が続きそうです。

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