少子化など家族構成の変化を背景に、墓の管理を寺などに任せる「永代供養」を検討している人が約9割にのぼることが分かりました。

お墓といえば代々引き継ぐものでしたが、その形が変わってきています。
お盆に合わせお墓参りを行う人が増えるこの時期。仏壇や墓石の販売を行うこちらの店舗では新たにお墓の購入、改装を検討している人の9割ほどが永代供養を望んでいるといいます。
はせがわ 榎本常務:「お寺さんが作ったお墓に入るという形ですので、面倒は全部お寺が見てくれる、永代供養すなわち承継者がいなくても入れるというのが今人気になってます」
お墓には「一般墓」と「永代供養墓」の二種類があり、一般墓は家族が継承することを前提にお寺に永代使用料と毎年の使用料を支払う必要があります。
対して「永代供養墓」は、お寺などがお墓の管理や供養を行い、他の人とお墓に入るため毎年の使用料はかからず、リーズナブルな点から人気が高まっています。
はせがわ 榎本常務:「日本の国の家族構成の変化が最近顕著に出てきてるんですね。お墓すなわち家のものじゃなくて、個人のものになってきているということで、永代供養というような形で普及しているのが現状ですね」
これまでは先祖代々のお墓に入ることが一般的でしたが、核家族化や少子化などが進む中で、永代供養が選ばれるようになったということです。
なかでも墓石の代わりに樹木を墓標とする樹木葬が、費用が抑えられ検討する人が多く人気になっています。
はせがわ 榎本常務:「ご先祖さまを大切にするという気持ちは、これはずっと変わっていくことはないと思うんですね。その中で、祈る対象が変わっていくことはあると思います。樹木葬をはじめ先ほどのガラスのお墓、それから海洋葬とかね、いろんな弔いの形が出てくると思います」
店に訪れた人は、弔いの形の変化をどう捉えているのでしょうか?
「(先祖代々のお墓を)引き継いで子どもにも引き継がせようかなと考えています。(お子さんが永代供養を望んだら?)もういないんでその時には。だからその時には子どもたちの意思で、そういう風にするかはやってもらおうかなと」
「(残された息子に)縁がなく一人だったら(お墓が)つながっていかないし、もう自分たちがそれを守ってきて、すごいやっぱり負担だったし、どうしようってずいぶんずっと悩んできたから、自分がひょっとしたらせっかちだから始末していくかもしれない」
家族の形が変わりつつあるなか、今後も先祖を重んじながらも弔いの形は変化し続けそうです。