まもなくお盆休みとなり帰省や旅行などで長期間、家を空ける人も多いと思います。そうした際に気を付けなければならないのが空き巣被害です。家を不在にする時、どうすれば狙われにくくなるのか取材しました。

杉並区にある住宅展示場、こちらのモデルハウスで専門家に空き巣対策を聞きました。
専門家 山田さん:「連休中長期不在になる場合について、ポイントは3つあります」
過去の統計データから防犯に強い家づくりを研究する山田さんが推奨する3つのポイントとは…
ポイント①「入りにくい状態を作る」
山田さん:「犯罪者はできるだけ見つからないようにするので、敷地の奥、背面とか奥の方で侵入しようとします」
人目のつかない場所から住宅内への侵入を狙う空き巣に対して、「敷地内に入りにくい状態」を作ることが重要だと話します。
山田さん:「フェンスとか門を作ることで、ここから入ったら怪しい人だよねということが分かるようにしてあげる」
ホームセンターなどで購入できるフェンスや、自転車を置くだけでも侵入を迷わせる効果があるといいます。
ポイント②「時間を稼ぐ」
外出する際、鍵を閉めることはもちろん、サブロックを掛けることが大きな防犯につながります。
山田さん:「侵入するためにここをまず壊す。手を入れて操作しないと開かないという状態になっていくというのと、もう一か所ここを開けなければいけないので、倍以上の時間がかかる」
侵入への時間を多く稼ぐことができる2重のロックが、侵入をあきらめさせる一手になるということです。
ポイント③「用心の習慣づけ」
山田さん:「実はシャッターがついている窓のシャッターを閉めない被害がかなり多い。閉める習慣をつけていただくと、防犯上非常に有効だと分かります」
住宅の侵入被害の調査結果では、シャッターが開いた状態での被害件数は219件、シャッターを閉めていた場合の被害は7件と、その差は30倍。そのためシャッターをはじめ、換気のために開けていることの多い風呂場の窓や勝手口などを、外出時にしっかり閉める習慣づけが大切だということです。
まもなくやってくるお盆休み。山田さんは、侵入される隙を作らない対策を呼びかけています。
山田さん:「犯罪者は合理的に侵入する場所を選択します。そういう意味で、油断している場所、長期不在はチャンスということになります。隙を作らないというのが重要になるのかなと思います」
住宅の防犯対策、3つのポイント「①入りにくい状態を作る」「②時間を稼ぐ」「③用心の習慣づけ」、しっかりと心がけていきましょう。
そしてそのほかにも専門家が指摘する注意点があります。
まずは、住宅周りの室外機や物置きの配置場所です。窓の下にこれらがあると上によじのぼって、通常では届かない高さの窓から空き巣が侵入してくる恐れがあります。高さのある窓は住民も警戒感が薄れているため、配置場所を変えたり、変えられない場合は戸締りをしたりとしっかり警戒してください。
つづいて要注意なのが近年、利用者が増えた「置き配」です。専門家は、荷物や飲食物を家の前において配達してもらう形式が増えたことで、空き巣が宅配業者などを装い、家の周りを下見したり、そのまま侵入したりといった危険性が増えていると指摘しています。怪しい動きをしている人を見かけた時の、周りの住民たちの見守りも重要になるということです。
そして、空き巣を狙う犯人の約7割は、5分以内に侵入をあきらめるという統計データもありますので、窓の2重ロックやシャッターなど簡単にできることで防犯力は格段に高まるということです。
これからのお盆休みのシーズンはもちろん、日頃から空き巣を寄せつけない防犯対策を心がけていきましょう。