14年ぶりに選抜されたJAXA=宇宙航空研究開発機構の宇宙飛行士の候補者2人の訓練が公開されました。訓練には航空会社のノウハウを用いたトレーニングカリキュラムが取り入れられています。

[米田]ランウェイ入ります、ランウェイレフトクリア[諏訪]はい
フライトシミュレーターを真剣な表情で操縦するのは、去年2月、JAXA=宇宙航空研究開発機構で14年ぶりに宇宙飛行士候補者に選抜された米田あゆさんと諏訪理さんです。8月5日、羽田空港近くにある全日空の施設で、候補者の2人が航空機の新人パイロットのトレーニングカリキュラムで用いられているものとほぼ同じ訓練を受けました。
[米田]カンパニー(地上の担当者)に伝えましょうか?近くの空港の情報なども知られれば
訓練では、フライトシミュレーターの飛行中に起こるエンジントラブルなどに協力して対処することで、パイロットと宇宙飛行士に共通して求められる「チームワーク」や「状況認識能力」の向上を目指します。
記者:「今、宇宙飛行士候補の2人がシミュレーターから出てきました。訓練が終わったようです」
米田さん:「ISS(国際宇宙ステーション)では何か起こった時に、地上の管制官ともかなり密にやりとりする。(作業の)ベースのところの考え方は共通のものがあるなと感じています」
諏訪さん:「コックピットの中がこんなに忙しいものだとはほんとに知らなくて。何回か飛行を繰り返す内に慣れてきた」
このほか期間中には、異なる文化間でのコミュニケーションの取り方などの訓練が行われるということです。全日空の担当者は、航空事業で培ってきた人材育成の技術を宇宙飛行士の教育にも活かすことができると話します。
全日空 担当者:「宇宙飛行士の基礎訓練の公募があったときに、我々の安全運行を維持する訓練のノウハウが生かせるのではないかと思って応募した」
訓練は来月27日まで行われ、その後2人は正式に宇宙飛行士に認定されるということです。