江東区でまた…区長選で公選法違反か、区議を書類送検

2024.07.18(木)

10:50

前区長による公職選挙法違反でやり直しとなった2023年12月の江東区長選挙で、また公選法違反の疑いです。禁じられている戸別訪問を行ったとして、江東区議会の自民党系会派に所属していた重松佳幸議員(39)が書類送検されていたことが分かりました。

前区長による公職選挙法違反でやり直しとなった2023年12月の江東区長選挙で、また公選法違反の疑いです。禁じられている戸別訪問を行ったとして、江東区議会の自民党系会派に所属していた重松佳幸議員(39)が書類送検されていたことが分かりました。

今年(2024年)1月に書類送検されていたのは、江東区議会の自民系会派に所属していた重松佳幸議員です。重松区議は2023年12月の江東区長選で、公選法で禁止されている有権者の戸別訪問を行い、応援する大久保朋果区長への投票を依頼した疑いが持たれています。重松区議は7月16日、自身のSNSで「捜査機関の処分決定の前に、責任を果たすべく辞職する決意をした」と投稿し、議員辞職願を提出して受理されています。

去年12月の区長選は、木村弥生前江東区長が去年4月の区長選の最中に自らに投票を呼びかける有料のインターネット広告を掲載したなどとして公選法違反事件に関連して辞職したことに伴い行われたものでした。当時、大久保氏(=現区長)も「区民の信頼回復のため、区役所全体でコンプライアンス徹底にも取り組んでいく」と訴えていました。

「クリーンな選挙戦」が求められていた中で再び公選法違反の疑いが浮上した今回の事態に、区民からは「残念なことは残念、続けてですからね。私も江東区住んで長いが恥ずかしい」「江東区ですごく多い気がする。もっと襟を正してほしい。怒りを通り越してもう、あきれている」などといった声も聞かれました。

重松元区議から応援を受けていた大久保区長は17日「私自身はもとより、関係者を含め、法令順守の徹底を図ってまいりました。報道されている疑念が生じていることは大変残念であり、遺憾」とコメントを発表しました。また、江東区長選で自身も大久保区長の応援に入っていた小池知事は、記者団からこのことについて問われると「報道で流れている以上のことは知りません」と述べました。

<江東区選出の政治家による事件相次ぐ>

政治不信が渦巻く江東区でまたしても政治家による事件が起きました。これまでのものをまとめました。

まず、2019年にカジノを含む統合型リゾート施設事業を巡る汚職事件で、当時衆院議員だった秋元司被告が逮捕されました。一審と二審で有罪判決となっていますが、秋元被告は無罪を主張していて、現在も公判中です。また、2022年にはあっせん収賄の罪で、議長経験もある榎本雄一元区議が逮捕され、有罪判決が確定しています。さらに2023年4月の江東区長選を巡る公選法違反事件では、買収などの罪で柿沢未途元衆院議員と木村弥生前区長の有罪判決が確定しています。これに関連して2024年1月に被買収の罪で在宅起訴された現職の江東区議3人については現在裁判が行われていて、いずれも無罪を主張しています。そして今回、木村前区長の辞職に伴う2023年12月の区長選で公選法違反の疑いがあったとして、2024年1月に重松佳幸元区議が書類送検されていたことが明らかになりました。

事実であれば“誰の判断で、なぜ違反行為を行ったのか”真相の解明が待たれます。

 

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