新型コロナ9週連続で増加 都医師会「夏にかけ急増恐れ」

2024.07.17(水)

10:30

新型コロナの感染者が増えています。都内で新型コロナにかかった人の報告数は、7月7日までの1週間で定点医療機関あたり7.14人で、その前の週に比べて約1.28倍になっていて、9週連続で増加しています。東京都医師会の尾﨑会長は7月16日の会見で、これから夏にかけて急増する恐れがあると懸念を示しました。

新型コロナの感染者が増えています。都内で新型コロナにかかった人の報告数は、7月7日までの1週間で定点医療機関あたり7.14人で、その前の週に比べて約1.28倍になっていて、9週連続で増加しています。東京都医師会の尾﨑会長は7月16日の会見で、これから夏にかけて急増する恐れがあると懸念を示しました。

尾﨑会長:「このペースでいくと、1か月後には大体3倍とかですね、場合によっては4倍くらいになると」

東京都医師会の尾﨑会長は16日の定例会見で、都内の新型コロナ感染者数の増加が続いていることに触れ、今後、急増する恐れがあると指摘しました。

さらに、現在流行している変異株「KP.3」は、これまで作ってきた免疫を回避する可能性が高いと言われているとし、感染者の増加に拍車をかける恐れがあると説明しました。

街では感染者数の増加を実感する声が上がる一方で、病院への受診については消極的な意見も聞かれました。

50代:「会社とかでも結構どこでうつったのかわからないけど、なってる人は結構います。社内だと会社から支給されて検査できるが、そうじゃない知り合いはやばいかなだけで、やばいから家でおとなしくしてようっていうのでそのまま過ごすみたいな感じ」

10代:「(マスクは)コロナ対策です。ただ流行ってると思うので、受験とかもあるのでならないようにと一応対策としてやってますが、学校とかアルバイト先はもうほとんど(マスク)つけてないと思います」

60代:「(流行していた時は)よく検査にいきました。(最近は?)行ってないですね。(熱が)1日、2日下がらなければ(病院に)行くかもしれないが、今のところない」

尾﨑会長は、このところ病院を受診しても費用がかかることを理由に薬を飲まない患者がいるとして、国や都が費用を補助するべきだと指摘しました。

尾崎会長:「お薬飲まれますかって言っても、そんなに高いんでしたら我慢しますという話になってしまうんです。自己負担なしというわけには行かないと思いますが、3000円とか5000円とかそういうお金で、この夏場のひどい時だけでもいいですからそういう対応を国、都にお願いしていろいろ考えていただきたい」

新型コロナの感染者数の推移をみていきます。去年5月の5類移行にともない、感染者数は、全ての感染者ではなく、指定された都内400余りの医療機関での患者数を平均した「1定点当たりの数値」として発表されています。

都は流行の基準となる明確な数値は定めていないのですが、この定点あたりの数値が4月の最終週から9週連続で増加しています。こういった、夏に向けた感染者の増加傾向というのは、実は去年もみられました。

去年の7月1週目の感染者数は現在とほぼ変わらず、増加傾向というのも似ています。そして去年のグラフを辿ってみますと、7月の末ごろから急増し、8月の最終週には定点当たり16.98人と1カ月で2倍ほどに増加していたんです。

都の担当者は現状について、「症状があっても病院に行かないという患者がいるなど、意識の変化があり、感染者の総数の把握は難しい」とした上で、「去年の傾向から見ると8月にピークを迎える可能性がある」と分析。こまめな手洗いといった基本的な感染防止対策の実施や、体調不良を感じたときには外出を控えることを呼び掛けています。

 

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