都内で警報レベル「手足口病」 異例の感染拡大“猛暑”原因か

2024.07.16(火)

10:30

今、子どもを中心に急激な感染拡大を見せる感染症が、手足口病です。口の中や、手足などに水疱性の発疹が出るウイルス性の感染症で、5歳以下の乳幼児を中心に感染する割合が高いとされています。都内の手足口病の感染者数は、例年、8月から9月にピークを迎えますが、今年はすでに一医療機関当たりの感染者数が約14人と、都の警報レベルの基準である5人を大幅に超えています。例年より早く、感染が拡大している理由について、医師は早すぎる猛暑が原因ではないかと分析しています。

今、子どもを中心に急激な感染拡大を見せる感染症が、手足口病です。口の中や、手足などに水疱性の発疹が出るウイルス性の感染症で、5歳以下の乳幼児を中心に感染する割合が高いとされています。都内の手足口病の感染者数は、例年、8月から9月にピークを迎えますが、今年はすでに一医療機関当たりの感染者数が約14人と、都の警報レベルの基準である5人を大幅に超えています。例年より早く、感染が拡大している理由について、医師は早すぎる猛暑が原因ではないかと分析しています。

病気により保育園や幼稚園に行くことができない子どもを一時的に預かる港区の病児保育施設では、定員の8人すべてが、手足口病に感染していました。

娘(1歳)が感染:「ご飯も食べられない感じで、口の中が痛いと思うので、ミルクを飲んですぐ吐いたりとかご飯を食べてすぐ吐いたりとか、次はつぶつぶが出て、先生が手足口病と判断して」

例年にないペースで感染が拡大している理由について医師は、今年の「早すぎる猛暑」が影響しているのではないかと分析しています。

時田院長:「(ウイルスが)特に高温多湿な気候を好みますので、特に今年の猛暑ということで若干早めに感染が始まったんだと思います」

また、感染者数の増加については、「免疫」が関係していると指摘します。

時田院長:「夏風邪でもヘルパンギーナっていう、手足には発疹が出ずに喉の痛みが強くなる。これは昨年大流行したんですよね。その代わり手足口病タイプは少なかった。その分手足口病タイプの免疫を持ってるお子さんが少なくて」

例年、夏場にピークを迎えることから、更なる感染拡大も懸念される手足口病。東京都は感染予防策として、石けんを使ったこまめな手洗いが有効で、特にトイレの後やオムツの交換後、そして食事の前には徹底してほしいと呼びかけています。

手足口病の感染が例年にない速さで拡大しています。症状としては、口の中や手足などに赤みのある発疹と水疱、水ぶくれを伴う発疹が出るもので、喉の水疱が破れると、食べたり飲んだりすることが困難なほどの痛みとなり、点滴が必要になり入院することもあるということです。ほとんどは数日の内に治る病気ですが、まれに髄膜炎や脳炎など重症化してしまうケースも報告されています。

また手足口病は5歳以下の乳幼児が感染しやすいとされ、症状をうまく伝えられない子どもの異変に気付くポイントとして、「クリニックばんびぃに」の時田院長は、発熱や小さな発疹のほかに、食事の際に顔をしかめたりして痛そうな素振りを見せた時や、よだれが多くなったりした場合に手足口病を疑い、病院を受診してほしいと話しています。

さらに注意点として、発疹が出た場合に手足口病と思わず、以前に処方され使ったことがあるステロイドの軟こうを塗ってしまうと、水疱の中にウイルスがいる場合があり、症状が悪化してしまうことがあるので、医師に判断を求めるようにしてほしいと呼び掛けています。

そして感染予防策としては、手洗いや換気など新型コロナの時に培った感染対策の実施が重要と指摘していて、もし感染したら、無理をせず、ゆっくり休んで、水分補給を心がけてほしいということです。

 

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