9選挙区で都議補選<江東区> 4人の戦い、政治不信払拭へ候補者が訴え

2024.07.06(土)

10:00

東京都知事選挙に合わせ、都内9つの選挙区では都議会議員の補欠選挙が行われていて、合わせて30人が立候補しています。江東区では4人が立候補しています。前回2021年の都議選では自民党、公明党、共産党、都民ファーストの会の4人が当選していて、この時に当選して、江東区長選への出馬によって失職した自民党の山﨑さんが自身の議席を取り戻す戦いに挑みます。元職に対するのは、共産党と無所属の合わせての3人の新人が立候補しています。選挙を巡って逮捕者が相次いでいる江東区で、政治不信をどう払拭するのかが焦点となっています。

東京都知事選挙に合わせ、都内9つの選挙区では都議会議員の補欠選挙が行われていて、合わせて30人が立候補しています。江東区では4人が立候補しています。前回2021年の都議選では自民党、公明党、共産党、都民ファーストの会の4人が当選していて、この時に当選して、江東区長選への出馬によって失職した自民党の山﨑さんが自身の議席を取り戻す戦いに挑みます。元職に対するのは、共産党と無所属の合わせての3人の新人が立候補しています。選挙を巡って逮捕者が相次いでいる江東区で、政治不信をどう払拭するのかが焦点となっています。

去年亡くなった山﨑孝明・元江東区長の長男で都議会議員を4期務めた自民党の山﨑一輝さん(51)は、候補者の中で唯一の都議経験者であることを前面に押し出し、生まれ育った江東区のために防災対策などさまざまな政策について都と円滑な連携を行えると訴えます。山﨑さんは「東京都と一番連携できるのはもちろん私。そして、毎日江東区長も私の応援に駆け付けているから、江東区との連携を取れるのはもちろん私」とアピールします。裏金問題などで自民党への逆風が吹く中での選挙戦に、国政と地方は別物だと主張します。山﨑さんは「われわれ地方議員は地に足のついた、こうして今も町会の皆さんやいろいろな人たちと一緒に地域のことを考えていつも活動している。自民党としては真摯(しんし)に受け止めなければいけない、しかし国会とわれわれ地方議員は違う。ここはぜひ理解いただければありがたい」と話しています。

「自民党は裏金で自分たちの懐を肥え太らせながら国民の暮らしには無関心。増税まで行おうとしている。こんな裏金自民党政治は許せません」と、自民党への批判を強めるのは、江東区議を7期務め、8期目の途中で今回出馬した、共産党の新人・大つきかおりさん(57)です。暮らしを優先する政治の実現を東京からつくっていきたいとし、国民健康保険料の1人当たり3万円の引き下げや、災害に強い街づくりなどを訴えます。4月の東京15区衆院補選と同様に立憲民主党と共闘し、江東区での連勝を狙います。立民との共闘について大つきさんは「都政が変われば国政が変わると訴えもしていて、そういう意味では幅広い市民と野党が力を合わせて政治の全体の流れを変えていこうと訴えている。そこを強調していきたいと思っている」と語ります。

元江東区議で去年12月の江東区長選で約3万票を獲得し3位だった無所属で新人の三戸安弥さん(35)は「議員は何十年務めたらから偉い、お父さんが政治家だったから、おじいちゃんが政治家だったから地域のことはよく分かっている。そんなことは一切ございません。問題を先送りにしないこの感覚が、今の政治家には必要だと感じている」と語ります。現在、三戸さんは妊娠7カ月で、行財政改革と福祉の向上を掲げる今回の選挙戦は、前回の区長選よりも手応えを感じているといいます。三戸さんは「党派関係なく、与党でも野党でもなく、しがらみのない立場が区民と全く同じ視点だと考えているので、そういった党派関係なくしっかり政策を伝えられるように戦っていければ」と訴えています。

無所属で新人の髙橋巧さん(25)は、高校卒業後に就職しましたが、政治の道を志すため大学に進学し、現在、法政大学に在学中の25歳です。髙橋さんは「今の都議会には20代の議員が1人もいない。若い世代の声をしっかりと20代唯一の都議会議員として都政につなげていくのが私の役割の一つだと思っている」と訴えます。祖父は地元選出の元国会議員で、公選法違反で有罪判決となった木村弥生・前江東区長のおいに当たります。髙橋さんは「自分の親族が起こしている問題もこの政治不信というのは関わっている部分ではあると思う。なんとしても脱却したいというのは、そういった風当たりも一緒に受け、だけどここから、ゼロから変えていきたい。不利になったとしても」と話しています。

<都議補選“与野党対決”と“第1会派争い”>

都知事選と合わせ、都内9つの選挙区で争われる都議会議員の補欠選挙ですが、全体の構図を政党別で見ると、自民党は南多摩以外に8人を擁立しています。選挙区のすみ分けをしている立憲民主党と共産党は合計7人を立てていて、6つの選挙区で実質的な与野党対決となっています。また、都民ファーストの会は4人を擁立していて、選挙の結果によっては第1会派が変わる可能性もあります。都議補選も都知事選と同じく、7月7日に投開票を迎えます。都議補選も都知事選と合わせて重要な選挙となりそうです。
 

 

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