世界の報道自由度ランキング、日本はG7中最下位…改めて問われるジャーナリズムのあり方

2024.06.11(火)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG(モニフラ)」(毎週月~金曜6:59~)。「New global」のコーナーでは、ガザ情勢から考えるジャーナリズムのあり方について取り上げました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG(モニフラ)」(毎週月~金曜6:59~)。「New global」のコーナーでは、ガザ情勢から考えるジャーナリズムのあり方について取り上げました。

◆ガザ情勢を取材する全ての記者がピュリッツァー賞・特別賞

イスラエル・ネタニヤフ政権がカタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」の国内での活動を停止させました。国内事務所を閉鎖した上、放送機材も差し押さえています。これに対し、アルジャジーラ・エルサレム支局のオマリー支局長は、「ジャーナリストの仕事を妨げている。この決定は非常に危険だ」と最高裁に決定取り消しの申し立てを行っています。

キャスターの堀潤は、アルジャジーラを「中立的に見ているメディア」と評し、ネタニヤフ政権については「かなり強権を発動した印象。権威主義的なものに民主国家であるべきイスラエルが傾注しているかを伺わせる。なぜなら、世界中どこの独裁者も最初はメディアを排除するから」と指摘。

一方、ガザ情勢を取材する全ての記者が優れた報道を讃える「ピュリッツァー賞」の特別賞に。「悲惨な状況下での勇敢な功績」が称賛されました。

その他、公益部門には、最高裁判事の共和党支持者の富豪からの便宜供与を報道し「最高裁の分厚い秘密主義の壁」を破った米ニュースサイト「プロパブリカ」。国際報道部門は、ハマスによるイスラエル奇襲などを報じた「ニューヨーク・タイムズ」。報道写真部門は、ハマスの奇襲とイスラエルのガザ攻撃を克明に記録した「ロイター通信」が選ばれています。

◆世界の報道自由度ランキング、日本は70位…G7中で最下位

また、2024年版の「世界の報道自由度ランキング」が発表され、日本は70位でG7中最下位でした。

この結果に、前明石市長の泉房穂さんからは「日本は政治も酷いけど、マスコミはもっと酷い。特に酷いのはテレビ局」と厳しい意見が。「“記者クラブ制度”という特殊な既得権益があるのは世界でも日本だけ。これは政治にも良くない。政治家の情報をもらって垂れ流すだけだから。情報をもらうのはいいけど、検証して報道すべきなのにそこが足らない」と酷評します。

ノンフィクションライターの吉川ばんびさんも、記者クラブの存在を憂慮しつつ、「そもそもなぜこういうものができて、今に至るまで幅を利かせているのか?」と疑問を呈します。

その声を受けて、堀は「いわゆる権力と連帯して対峙するというのが本来のあり方だったと思うが、いつの間にか補助組織になっている」と解説。そして、「メディアの歪みは社会不安そのものだと思うので、“私たちが”という主語で報道を心がけたい」と自戒していました。

※この番組の記事一覧を見る
    
<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 6:59~8:30
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組X(旧Twitter):@morning_flag
番組Instagram:@morning_flag

 

この記事が気に入ったら
「TOKYO MX」 公式
Facebookアカウントを
いいね!してね

RELATED ARTICLE関連記事