音楽で知るパレスチナ…戦争の悲惨さだけじゃない、文化を楽しみ広げることもひとつのアクション

2024.02.15(木)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG(モニフラ)」(毎週月~金曜6:59~)。「New global」のコーナーでは、パレスチナのことを伝える音楽イベントについて紹介しました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG(モニフラ)」(毎週月~金曜6:59~)。「New global」のコーナーでは、パレスチナのことを伝える音楽イベントについて紹介しました。

◆注目を集めるパレスチナの音楽

イスラエルとイスラム組織「ハマス」の戦闘が続くガザ地区。キャスターの堀潤曰く、死者の多くは非戦闘員であり、とりわけガザでは医療資源だけでなく電気もなく、逃げ場もない状態とあって、「子どもたちが被害に遭っているケースが特に深刻」と危惧。昨今、国内でも多くの問題が起きていますが、「ガザのことも忘れないで」と視聴者に訴えます。

そうしたなか、日本国際ボランティアセンター(JVC)が文化・音楽でパレスチナのことを伝えるオンラインイベント「【緊急アクション14】1/9緊急報告会:音楽で知るパレスチナ ~現地アーティストの声と想いに触れる~」を開催しました。

これは度重なる戦闘報道により悲惨なイメージがあるパレスチナにも、そこで暮らす人々の営みがあったこと、そして現状を伝えるべく開催されたもので、現地のアーティストと交流を続けてきた管梓(すが・あずさ)さんがパレスチナの音楽事情を紹介。

選挙に行かない人々に音楽を通してその重要性を訴えるパレスチナで最も有名なミュージシャンDAM(ダム)や、避難先で歌を披露したり、子どもたちと一緒に歌うことで心のサポートをする活動も行うSOL BAND(ソル・バンド)など、さまざまなアーティストを伝えます。

 

管さんは「いろいろパレスチナのことを思うアーティストが音楽を作ったりしているので、(パレスチナの音楽を)掘っていくのも楽しいと思います。言葉が適切かわからないけど、楽しんでそれを広めるというのも必要じゃないかなと思います」と話していました。

このイベントに関して、堀は「非常に興味深いイベントで面白いと感じた」と評します。

関西大学特任教授の深澤真紀さんも興味を示し、「(管さんも言っていた通り)かわいそうなパレスチナではなく、“楽しむ”ことが大事」と言います。深澤さん自身、日本でパレスチナ料理を楽しんだり、パレスチナの名産品のひとつである刺繍を通販で取り寄せたりしていることに触れつつ、「かわいそうな国ではなく、素晴らしい文化がある国という目線は学生にも薦めている」と話します。

microverse株式会社 CEOの渋谷啓太さんは、パレスチナのアーティストたちの音楽を聴き、「YouTubeで流れているような感じで、僕ら世代がわりと聴く感じの音楽」とその印象を述べた上で、「やはりエンタメは大事。心の活力になる」とその重要性を再確認。そして、「つらい状況だからこそ楽しむこと、明日も頑張ろうという気持ちが醸成されるようなコンテンツが根絶やしにならないことを願うばかり」とも。

元裁判官で国際弁護士の八代英輝さんによると、昨今、パレスチナで活躍するアーティストによる「PMX(Palestine Music Expo)」というイベントが盛り上がりをみせ、音楽ストリーミングサービスでもパレスチナの音楽が配信されているそう。イスラエルには「イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団」という世界的な楽団があることを挙げつつ、「音楽で訴える、そのメッセージ性を聴き取る感性は世界中の誰もが持ち合わせているものだと思う。音楽を通じて平和を訴えていくことは非常に有効的なツールだと思う」と音楽の持つ可能性について言及しました。

※この番組の記事一覧を見る
    
<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 6:59~8:30 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組X(旧Twitter):@morning_flag
番組Instagram:@morning_flag

 

この記事が気に入ったら
「TOKYO MX」 公式
Facebookアカウントを
いいね!してね

RELATED ARTICLE関連記事