稲城市は、コロナ禍で訪れる人が減った図書館を「ロールプレイングゲーム」で散策してもらう取り組みを進めています。担当者は「ゲームとリアルの両方で図書館を楽しんでほしい」と期待しています。
記者:「稲城市では、館内の利用方法をゲームで紹介する「おいでよ稲城市立図書館」をウエブで公開しています。一体どんなゲームなのでしょうか」
図書館で働く現役のスタッフが制作したRPGゲーム「おいでよ稲城市立図書館」。スマートフォンやパソコンでゲームをプレイすると、探したい本がどの場所にあるか遊びながら知ることができます。
記者:「貸出カウンターの前には読書通帳機が、その後ろには自動貸出機があります。こうした設備がゲームの中で分かりやすく紹介されています」
コロナ禍で図書館が休館し、利用者も減ったことを受け、ゲームなら家にいながらももっと図書館を知ってもらえるのではないかと企画され、去年7月に誕生しました。
司書 森政裕子さん:「小学校で見学にいらしたお子さんがゲームを先に遊んでいらっしゃって、「本当にある」という反応をされているのを見て、ゲームを遊んでくれていると感じた」
記者:「こちらは稲城市出身の作家、窪美澄さんの特設コーナーですが、ゲームの中では著書を予約することも可能です」
現実の図書館では特別展示のコーナー。ゲームの中でその場所を訪れると、その作品の詳細が表示され、予約することができます。また、子ども向けの本のコーナーでは図書館内の情報に関するクイズが出題されます。子どもたちにゲームの世界だけではなく実際の図書館に訪れてもらおうという狙いです。このゲームをプレイした人に話を聞くと…
利用者:「どこにどの本があるのとかいっつも迷っていたので、そこが知れてよかった」「分かりやすかったのと、図書館に今までとはちょっと違う親近感が湧きました。こういう場所にこういう分野の本があるんだなと分かっただけでも、次に行ってみようかなという気持ちになった」
そして先週にはゲームの普及に貢献した図書館に贈られる「ゲーミング図書館アワード」で優秀賞を受賞しました。
制作者 高橋さん:「受賞したと大きな声を出してみんなに知らせて喜びました。この受賞をきっかけに、図書館に来てまた楽しんでいただくところを期待している」
今後もゲームをアップデートしながら、現実の図書館でも企画展などを充実させ、ゲームとリアルの両面で図書館の魅力を高めていくということです。
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