サッカーJ2リーグのFC町田ゼルビアが勝利をおさめ、クラブ初となる、悲願のJ1昇格を決めました。

あと1勝と迫った悲願のJ1昇格にむけ、アウェーの熊本での対戦に臨んだゼルビア。地元・町田市の商業施設ではパブリックビューイングが企画されました。試合開始は午後1時ですが、その約4時間半前には、既に整理券を求める人たちで長蛇の列ができていました。
先頭の人:「(並んだのは)始発で来て5時10分くらいです。寒いけど頑張ります。昇格をまずは決めてほしいです」
優先的に席を確保できる整理券260枚は、わずか30分あまりですべて配られ、芝生席と2階席をびっしり埋めたゼルビアサポーターたちは、キックオフを待ちわびます。
ゼルビアサポーター:「ゼルビアJ1昇格、応援がんばるぞ、オ~ッ」
町田市から熊本まで届けと大声援が響く中、ついに運命の一戦がキックオフを迎えました。先制したのはゼルビア。前半終了間際、宇野が右足でゴールネットを揺らします。これで昇格に大きく近づくと、後半7分には高橋が2点目、更に16分には下田が3点目を決め、突き放します。そしてゼルビアリードのままアディショナルタイムに。始まるJ1昇格へのカウントダウン。遂に、その時が…。クラブ創設から34年、ついに町田市からJ1チームが誕生しました。
ゼルビアサポーター:「本当に…本当に頑張ってくれたなって」「きょうまで応援してきた甲斐があった」「ゼルビア、おめでとう!」
その日のうちに熊本から東京に凱旋したゼルビアイレブン。キャプテンマークをつけてチームを引っ張った町田市出身の太田選手は…
「たくさんの人が応援してくれて、その人たちに勝利を届けられるよう強い気持ちで臨みました。」
記者:「町田ゼルビアの勝利を受け、市役所にはJ1昇格おめでとうの横断幕が掲げられています」
熱戦から一夜明け、市役所には約4メートルの横断幕が。職員たちは次の日曜(22日)のホームゲームにも多くのファンが来てもらえるよう、ユニフォームを着て対応していました。そして悲願達成に町田市民は…
「町田って名前が出るだけで地元だから応援しようかなと思いますよね」「優勝してほしいですね」
記者:「こちらのラーメン店では、J1昇格と3点を決めた記念として、ハットトリック祭を開催。ラーメンの替え玉3玉が無料で提供されます」
ゼルビアファン歴12年という店主が経営するラーメン店では、J1昇格を祝うサービスとして、10月23日限定で150円の替え玉を3玉まで無料で提供しました。替え玉3つを完食したゼルビアファンは…
「今はもう優勝に向けて願掛け、これしかないです。来週勝ちます、優勝」
いっぷくラーメン町田店 太田黒店主:「優勝祈願でJ2に別れを告げるということで、自分の断髪式も予定しているんで、その辺も楽しみにしてサポーターさんと一緒に優勝を祝いたいなと思っています」
創設34年で初のJ1昇格を決めた町田ゼルビア、実は今シーズンここまで連敗が一度もありません。インタビューに答えていた太田選手は「負けた日は、選手たち全員がその試合の反省点を次にむけて修正するなど、謙虚な気持ちでやってきたから」だと話していました。
負けずに引き分けならリーグ戦勝ち点1が獲得できますので、今シーズン9引き分けという粘りが、J1昇格という結果につながったということですね。そしてゼルビアは、J2優勝にも王手をかけています。次の試合は10月29日のツエーゲン金沢戦で今シーズン、ホームの最終戦です。ホームでの優勝決定にも期待しましょう。