6月の台風2号の影響で土砂崩れが起きた大田区の住宅で、地盤の補強工事が始まりました。工事着手までに時間がかかった理由は、土地の所有者同士の問題でした。
記者:「こちらが6月に土砂崩れが起きた社員寮です。土のうを積み上げる作業が行われています」
今年6月、大田区東馬込にある会社の社員寮。台風の影響で、建物の土台部分が大きく崩壊しました。
大田区は周辺住民の安全を考慮し、崩れた斜面の上と下の土地の所有者に対し、補強工事を行うよう6月に指導しました。しかし、土地の所有者同士で責任の所在を巡って折り合いがつかず、工事は行われませんでした。
そこで区は先月改めて両者に対し、期限までに地盤を安定させるよう命令。しかしその期限となる9月19日までに改善はされなかったため、区は、9月28日から補強工事に着手し、約1トンの土のう160袋の積み上げ作業を行いました。
大田区 石原課長:「区としてもこのままにしておくことは当然考えられませんので、近隣の皆様の安心安全のため、そちらを最優先してそして代執行に至った。恒久的な対応ではなくて、ある意味仮の対応ですので、今後また恒久的な対応を所有者の方々にお願いしていくと考えております」
大田区は今後、崩れた斜面と土のうの間にセメントなどを流し入れ、地盤を強化していくということです。
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