荒川区がファッション関連の産業で起業を目指す人たちをバックアップする取り組みに力を入れています。支援拠点となる施設には、個性的なデザイナーが集まっています。

日暮里駅のすぐ近く、100店舗近くの専門店が立ち並ぶ「日暮里繊維街」。大正時代から繊維の街として発展を続け、今は国内だけでなく海外からも多くの人が足を運んでいます。
記者:「日暮里繊維街の中にあるこちらの施設に、「イデタチ東京」が入っています」
「イデタチ東京」は、荒川区がファッション関連ビジネスで起業しようとする人たちをサポートするための拠点として開設したシェアオフィスです。こちらの個室タイプで月の家賃は5万円、相部屋のデスクタイプだと月1万円で入居できます。家賃の安さも魅力ですが、なんといってもイデタチ東京の魅力は様々な「つながり」です。
勤めてきたアパレル企業から50代で独立し、男性向けのニットブランドを立ち上げた市勢さんは、入居する施設の魅力をこう語ります。
市勢さん:「僕は1人で起業してるんで、多分家に居たらろくなこと考えないと思うんですけど、ここに来ると周りに色々いらっしゃるんで、刺激になるし、お話もできる、そういうところはいいかなと思います」
入居者同士の「つながり」をきっかけにして、こちらの襟飾りを他の入居者に作ってもらうというコラボレーションも生まれています。
さらにこんな「つながり」も。アートをより身近に感じられる“ファッションイヤホン”を作るこちらのブランドでは、慣れない「会社の経営」を専門家がサポートしてくれる体制に助けられているといいます。
EBRU 佐藤さん:「こういうところもちょっと、契約書でちゃんと書いた方がいいってアドバイスをもらって、本当にそこの部分はすごくよかった」
イデタチ東京には経営を支援する専門スタッフがそろっていて、入居者は相談だけでなく、時には商談に同席してもらうこともあるそうです。
最長で3年間、入居できるこのファッション事業者のシェアオフィスは現在、新しい入居者を募集中で、区の担当者は、小さいながらも大きな可能性を秘めたスタートアップ起業からの応募を心待ちにしています。
荒川区 中野課長:「荒川区はどうしても地味って呼ばれているような区でもありますので、荒川区を変えるような、我々と一緒になって地域を盛り上げてくれるような、アグレッシブな方が来ていただければ」