暮らしに役立つ情報をお伝えするTOKYO MX(地上波9ch)の情報番組「東京インフォメーション」(毎週月―金曜、朝7:15~)。
今回は防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」で、関東大震災から「100年後の人々の暮らしを見据えた都市」へと生まれ変わった東京の防災公園を紹介しました。

◆TOKYO防災 A to Z #21 防災公園
防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」。関東大震災から100年です。
傷跡は時間とともに薄れていきますが、震災の記憶は、教訓とともに受け継いでいかなければなりません。
美しい街並みと歴史ある文化が共存する東京。
その発展の裏には、過去の災害によって培われた教訓を活かした街づくりがあります。
そして、その歩みは未来へ。備えよう、今も、100年先も、安心と安全を守るために。
頻発する自然災害に備え、東京都が想定する五つの危機。今回のテーマは、「地震への備え」です。
今日からちょうど100年前、首都圏に未曾有の被害をもたらした関東大震災。
全壊、焼失などの被害を受けた住宅は約29万棟。10万人を超える犠牲者を出しました。
そんな、大打撃を受けた東京を近代都市に作り替える復興計画の先頭に立って導いたのが、内務大臣に就任した後藤新平。
今後、大きな被害を出さない都市を作ると、関東大震災の翌日から大規模な都市開発を行いました。
関東大震災のような大火災を防ぐために、昭和通りや靖国通りなど、道幅の広い道路を作り、延焼への対策を。
さらに、隅田公園、浜町公園、錦糸公園など、広い公園を整備。
災害時には、防火帯や避難場所として利用できるように設計しました。
後藤新平の大規模な復興計画によって、「100年後の人々の暮らしを見据えた都市」へと生まれ変わった東京。
その教訓は今も受け継がれ、都内の公園では、様々な防災対策が講じられています。
(公益財団法人 東京都公園協会 木場公園 山﨑照展公園長)「都立木場公園は防災公園です。 震災が発生したときに、付近住民の一時避難場所になったり、自衛隊の救助拠点となる公園です」
災害時の避難場所や救助活動拠点に指定されている、防災公園。そこには、インフラが麻痺しても使うことができる設備が用意されています。
(公益財団法人 東京都公園協会 木場公園 山﨑照展公園長)「かまどベンチは、普段はベンチとして使用していますが、いざというときはふたを外して煮炊きができるかまどになります」
電気や都市ガスが止まってしまった場合、かまどとして使うことができるように設計されたベンチ。
他にも…。
(公益財団法人 東京都公園協会 木場公園 山﨑照展公園長)「災害用トイレがあります。災害時はふたを開けて上にテントをかぶせ、トイレとして使用します。普通のキャンプテントと一緒なので、テントを組み立てたことがある人であれば簡単にできると思います」
避難場所には欠かせない仮設トイレ。
公園の地下に耐震構造の排泄物用のタンクを設置することで、断水しても使うことができます。
他にも、パーゴラは幕を被せるだけで雨風を防げる避難施設になるよう設計されています。
防災公園には、様々な工夫を凝らし、災害時に役立つ防災機能が整備されています。
(公益財団法人 東京都公園協会 木場公園 山﨑照展公園長)「やはり、あまり詳しくない人もいるので、近隣住民などと防災訓練を行っています。防災公園の使い方を知ってもらうことによって、震災時にスムーズに生活ができると考えています」
関東大震災の教訓は、また次の100年に向けて受け継がれていきます。
都では、100年先も安心な都市を目指して、「TOKYO強靭化プロジェクト」を策定しています。
詳しくは、ウェブサイトをご覧ください。
関連リンク
https://www.tokyo-park.or.jp/special/bousai/
https://tokyo-resilience.metro.tokyo.lg.jp/
番組名:東京インフォメーション
放送日時:毎週月―金曜 7:15~7:20
キャスター:杉浦みずき、白戸ゆめの
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/tokyoinfo/