15年に及ぶ話し合い続く小笠原村の航空路開設についてです。東京都は7月19日、実現に向けた協議会を開きました。出席した村議会議長からは、議論が長期化していることに対し「村内では熱が沈静化している」と懸念の声があがりました。

小笠原航空路協議会は、小笠原村と都心を結ぶ航空路を検討しようと2008年に設置されました。小笠原村へは、週に一度の定期船のみ運航していて、医療面の不安などから航空路を要望する声を受け、設置に向けた協議が行われてきました。小笠原諸島が2011年に世界自然遺産に登録されたためこの協議会も一時中止となりましたが、2017年に再開しました。
7月19日の会議では昨年度、東京都が実施した飛行場の配置などに必要となる気象調査の結果などが報告されました。
一方、出席した村議会の議長からは航空路実現に向けて議論が長期化していることに懸念の声が上がりました。
池田議長:「協議会等で熱心に議論しているけど、島内では航空路、飛行場の話はどちらかというと沈静化しているという思いがします。少しずつ空港できるよというような熱をもう一回取り返したいと思っている」
これを受け都の総務局長は「世界自然遺産としての価値を失わないよう配慮しながら実現に向け精力的に取り組む」と強調しました。