都内初 調布市 楽器寄付ふるさと納税

2023.07.18(火)

11:10

自宅に眠っている楽器を学校に寄付する「楽器寄付ふるさと納税」という取り組みが広がっています。不要な楽器を自治体に寄付すると、その楽器の査定額の金額が税額控除されるというものです。そして寄付された楽器は地域の吹奏楽部などに送られ、寄付した人にはお礼の手紙が届くほか演奏会に招待されるといった「返礼品」もあります。都内の自治体として初めて調布市がこの取り組みを使い、区立中学校への楽器の寄付を呼びかけています。

自宅に眠っている楽器を学校に寄付する「楽器寄付ふるさと納税」という取り組みが広がっています。不要な楽器を自治体に寄付すると、その楽器の査定額の金額が税額控除されるというものです。そして寄付された楽器は地域の吹奏楽部などに送られ、寄付した人にはお礼の手紙が届くほか演奏会に招待されるといった「返礼品」もあります。都内の自治体として初めて調布市がこの取り組みを使い、区立中学校への楽器の寄付を呼びかけています。

力強い演奏を響かせるのは、調布市立第三中学校の吹奏楽部です。全学年で50人ほどの部員がいて、地元の祭りでも演奏するなど地域に密着した活動を続けているほか、数々のコンクールで輝かしい成績をおさめています。

この日も夏のコンクールに向けて生徒たちが緊張感をもって練習していました。ただこの吹奏楽部では今、ある課題が…楽器の老朽化です。生徒たちが使う楽器の多くは30年以上前から代々、使用してきたもので、これまでに修理を繰り返して対応してきたということです。

生徒:「キーがたまに正常に動かなかったり、音程が悪くて、先生に『音程を直しなさい』と言われたり、やや苦戦する部分がある」「このピストンがたまに戻ってこなくなったりして、演奏にすごい影響がある」

調布市では公立中学校におけるすべての楽器の老朽化に対応することは予算面で難しいとして、多くの学校で慢性的に楽器が不足しているのが現状だということです。

生徒:「所々へこんだり、金の部分が剥がれてしまっているのと、汚れで手が緑になっちゃったりとか…」

こうした状況を受け、調布市は7月から市内6つの中学校の吹奏楽部で、「楽器寄付ふるさと納税」での寄付を募り始めました。この制度には、これまでに全国で20の自治体が参加。始まった2018年から現在まで1600件以上の申し込みがあり、査定額としては1750万円を超えているということです。

生徒:「なんか年季が入っているのかなと思って、調布三中吹奏楽部の歴史みたいなものは感じたんですけど、キレイなものを使いたい思いもある」

調布市の担当者は「この制度を多くの人に知ってもらい、ひとつでも多く楽器を寄付してほしい」と呼びかけています。

 

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