2025年に東京で開催される聴覚障害者の国際スポーツ大会、デフリンピックに向け、障害のある人が観戦を楽しむためのアイデアを競うコンテストが開催されました。仕事でもプライベートでもスポーツ観戦が大好きなキャスター小松が、一足早く最新技術を体験してきました。

コンテスト参加企業:「身体・国籍・性別・年齢を超えた、全ての人が楽しめる新しいデフリンピックを実現したいと思っております」
東京都は「音が見える、音を感じる競技会場の実現」をテーマに、デフリンピックの会場で聴覚障害者も観戦を楽しめる製品やサービスのコンテストを開催しました。
コンテスト参加企業:「映像がリアルタイムで解析すると、文字としていろいろな言葉が出てくるようになります」
コンテストには、スタートアップ企業5社による最新技術を使ったアイデアが登場。審査員特別賞を受賞したこちらのネックレス型の装置は、会場の特定の音に反応して振動することで、音が聞こえなくても競技の臨場感を伝えてくれます。
Hapbeat 山崎代表:「今、右側のこっちの音だけが振動しています、だんだん左側に移っていきます。(テニスなどの)ラリーは横から見るとボールが左右に動くじゃないですか。動く感じもこの装置で出すことができる」
そして最優秀賞に選ばれたのが、競技中の音や声援などを文字に変換してディスプレーに表示する技術です。プレゼンを行った渋谷区に本社を置く企業は、これまでにも、駅のホームで電車の接近を擬音語で知らせる取り組みを行っています。今回のプロジェクトには最新の音声認識技術が使われていて今後、動作解析の技術も組み込み、さらなる進化を目指しています。
方角 方山社長:「これからいろいろな競技・状況にあわせて精度を高めていくとなると、また時間はかかるのかなと思います」
2年後の大会に向け、都から開発費用の援助を受け、改良を重ねていくということです。
コンテストで審査員を務めた、東京都出身のデフアスリート高田裕士選手は、最新技術によって東京で開催されるデフリンピックが盛り上がることに期待を寄せています。
高田選手:「音での情報というのが見えるようになるというのは、新しい情報が得られるきっかけになるので、今までと異なった見え方ですとか、スポーツの観戦の仕方ができるようになるんじゃないのかなと感じました」