TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。5月18日(木)放送の「New global」のコーナーでは、“フェアトレード”について取り上げました。
◆日本でも拡大するフェアトレード市場
5月は「フェアトレード月間」。昨今、巷でも耳にするようになってきた“フェアトレード”ですが、これは製品を適正な価格で取引する仕組み、公正な取引を意味し、岸田政権が掲げる「新しい資本主義」においても大きな役割を担っています。その理由は、環境問題や人権問題など新しい資本主義が重視するSDGsのほぼ全てのゴールに、フェアトレードが関わっているから。
世界的に注目を集めるフェアトレード市場は日本でも徐々に拡大しており、過去10年間でここ1~2年で最大の伸び率となっています。現在は196億円市場と言われ、年間1人あたりに換算すると、フェアトレード製品に126円支払っていることになります。
この金額に、キャスターの田中陽南は「意外と少ないですね」と反応。
日本は欧米と比べると、その市場規模はまだまだ。例えば、ドイツの2021年の市場規模は2,727億円で日本の約17倍。また、スイスの1人あたりの年間購入額は1万2,765円と日本の約101倍となっています。
◆フェアトレードの意義とは?
欧米と日本のボリューム感の大きな差異に、キャスターの堀潤は「人権や環境問題に対し、どれだけ意識が持てるかというところ」と所感を述べ、「これは日本の企業の意識にも関わってくる」と懸念。また、「環境分野はメディアでも取り上げられやすいが、政治的、かつ権威主義的な国を対象にしたような民間企業のつながりはなかなか話題にならない」と指摘します。
政治アナリストの伊藤惇夫さんは、「そもそも論で言うと、資本主義というものは先進国が途上国から資源を調達し、それを加工・付加価値をつけてまた売りつける。それにより先進国が伸びてきた経緯がある。フェアトレードは、そうした流れをある意味変えていくひとつの要素になるんじゃないか」と話し、変化の兆しを感じている様子。
元裁判官で国際弁護士の八代英輝さんは「先進国から見て、正当な対価を生産国に払って終わりというのがフェアトレードではなく、例えば人権問題、環境問題であったり、農業の問題であれば農業指導や啓蒙だったり、できることは多岐にわたる。そうした部分をパッケージ化して持続可能な関係性を築いていくことが大前提として必要」と述べます。
株式会社食の会 代表取締役の長内あや愛さんは、最近ではスーパーやコンビニなど身近なところにもフェアトレード製品が増えたことに触れ、「個々人ができることとして、フェアトレードの商品を買っておけばいいというだけではなく、人権の問題も気候変動も世界の情勢は日々変わっていくので、そこに絶えず関心を持ち続ける意識づけをしないといけないと思った」と気持ちを新たに。
また、番組Twitterには「何が適正か誰が決めるの?」という意見が寄せられ、堀は「誰が決めるのかも、私たちがしっかりと現場のことを知ることから始めたいですよね」と視聴者に訴えていました。
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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:30 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag
番組Instagram:@morning_flag
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