震度7の揺れを約30分の1に軽減 新しい地震対策として注目される「AIR断震システム」

2023.05.26(金)

17:00

暮らしに役立つ情報をお伝えするTOKYO MX(地上波9ch)の情報番組「東京インフォメーション」(毎週月―金曜、朝7:15~)。
今回は防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」で、「地震が起きても揺れない家」を実現する最新の技術について紹介しました。

暮らしに役立つ情報をお伝えするTOKYO MX(地上波9ch)の情報番組「東京インフォメーション」(毎週月―金曜、朝7:15~)。
今回は防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」で、「地震が起きても揺れない家」を実現する最新の技術について紹介しました。

◆TOKYO防災 A to Z #7 AIR断震システム

防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」。関東大震災から100年。
今回は、「地震が起きても揺れない家」を実現する、最新の技術を紹介します。

美しい街並みと歴史ある文化が共存する東京。
その発展の裏には、過去の災害によって培われた教訓を活かした街づくりがあります。
そして、その歩みは未来へ…。
備えよう、今も、100年先も、安心と安全を守るために。

頻発する自然災害に備え、東京都が想定する五つの危機。
今回のテーマは、地震への備えです。



近い将来、発生するとされる、首都直下地震。都内では、19万棟を超える建物への被害が予想されています。
地震の多い日本では、安心して暮らせるよう、耐震性の高い家づくりが進められてきました。
そんな中、注目されている技術が。

(三誠AIR断震システム 稲葉欣司さん)「一見、普通の住宅ですが、『AIR断震システム』という地震対策が施されていまして、震度7でも揺れないという家です」

揺れに耐える「耐震」、揺れを伝えない「免震」、揺れを吸収する「制震」と、様々な地震対策の技術が進む中、新しい地震対策として注目される、「AIR断震システム」。



震えを断つ、揺れない家の仕組みとは?

(三誠AIR断震システム 稲葉欣司さん)「作動させてみます。(空気音)空気が流れて、その空気の力を利用して、建物の基礎のコンクリートごと浮上させています。激しく揺れている地面から建物を切り離して家が揺れないというシステムです」

空気の力で、なんと家を浮かしてしまう、「AIR断震システム」。
地震が発生すると、センサーが揺れを感知し、床下に搭載されているエアータンクが発動。
土台の下に空気が送り込まれ、家を地面と切り離します。



その効果が分かる模型がありました。

(三誠AIR断震システム 稲葉欣司さん)「一般的な耐震住宅と、『AIR断震システム』を設置した建物の模型です。地震が発生すると、微振動が来ます。この時点で少し浮いています。その後、大きな主要動が来ると、一般的な建物の家の中はぐちゃぐちゃ、『AIR断震システム』施工住宅の中はほとんどものが動かない状況」

震度7の揺れを、約30分の1に軽減することができ、家の倒壊はもちろん、家具の横倒しなどによる被害も防ぎます。
このシステムは、既存の家屋にも施工することができ、耐震性に不安のある古民家にも取り入れられています。
さらに、今後は…。

(三誠AIR断震システム 稲葉欣司さん)「今、できているのは、住宅に限っているので、今後は、福祉施設や幼稚園・保育園など、地震が来たときにすぐに逃げられない人たちが多い施設での実現に向けて、前に進めているところです」



都民の命と暮らしを守るための街づくりへ…。
都では、100年先も安心な都市を目指して、「TOKYO強靭化プロジェクト」を策定し、住宅の耐震化だけでなく、道路や水道管などのインフラの耐震化にも取り組んでいます。

詳しくは、ウェブサイトをご覧ください。

関連リンク
https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/basic-plan/kyoujinkaproject/





番組名:東京インフォメーション
放送日時:毎週月―金曜 7:15~7:20
キャスター:杉浦みずき、白戸ゆめの
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/tokyoinfo/

 

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