東京の土地の価格は2年連続で上昇しました。土地の価格を調べる「公示地価」が発表されました。都内で急上昇した住宅地は“下町情緒あふれる地域”でした。
国土交通省が3月22日に発表した土地の価格の上昇率は、都内の区部の住宅地で3.4%となっていて、上昇率が最も高かった区は4.8%の台東区、次いで4.7%の豊島区となっています。
こうした中、住宅地の土地価格で上昇率が一番高かったのは駅前から伸びるアーケードに商店が立ち並び、下町情緒あふれる足立区の綾瀬1丁目で、前年から8%上がりました。綾瀬1丁目は東京メトロ千代田線の綾瀬駅が目の前にあり、都心の大手町までおよそ20分で行くことができます。街の人からは「電車の便がすごく良い。ここは始発ばかりで千代田線が走っているので」「外の人から見るほど治安が悪いわけでもない。住みやすいと思う」などといった声も聞かれました。
不動産鑑定士の西原崇さんに、地価が上昇した背景について聞きました。西原さんは「綾瀬は東京メトロ千代田線の“当駅始発”の電車がある。最近はリモートワークとして『自宅で仕事』という人も増えたが、それでも会社に行かなければならないこともある。やはり当駅始発がある駅は人気がある」と分析しています。その他、西原さんは食料品などが手に入るスーパーが豊富なことや、子育て世代にとって重要となる公園が広いことなどを要因として挙げました。西原さんは「子育ての面では、歩いてすぐ行けるところに東綾瀬公園というかなり大きい公園がある。交通も便利で子育て環境にも良い、住みやすいところ」と評価しました。
綾瀬駅前ではさらなる街の変化も見られます。現在、駅前では427戸が入る地上32階建ての高層マンションの建設工事が進んでいて、2025年に完成する予定です。変化する綾瀬駅前の進化はまだまだ続きそうです。
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