桜の名所として知られる台東区の上野公園の花見について、東京都が4年ぶりに飲食を伴う宴会を解禁する方針であることがTOKYO MXの取材で分かりました。今年の花見は“宴会復活”となりそうです。
コロナ禍以前、花見シーズンの上野公園には300万人を超える人が訪れていました。しかし新型コロナウイルス感染症の影響を受け、東京都は感染対策のため、2020年から3年にわたって上野公園など都立公園での花見の宴会を自粛するよう求めていました。そして今年=2023年は感染状況や感染対策の見直しなどを踏まえ、東京都は都立公園での飲食を伴う宴会の自粛を求めない方針を決めたことが分かりました。ただし時間制限を設ける予定で、上野公園では午後8時までの利用を呼びかけるとしています。
お花見シーズンが本格化するのを前に上野公園では3月6日、ごみ捨て場の設置作業が行われました。4年ぶりの宴会の解禁に、上野の街の人からは「いいと思う。今まで全然外に出られなかったので、開放感が味わえていい」(60代・女性)、「いいと思う。みんなわきまえてやってくれればいい。できるだけ騒がないでやれればいいのかなと思う」(70代・男性)といった声が聞かれました。その一方で「とってもよかったと思う。でもまだいろいろな面で心配ですけどね」(60代・女性)と話す人もいました。
さらに、アメ横商店街からは「うれしいことですよね。お花見ができるような環境になるなら最高。お花見用の仕入れは(コロナ禍で)しなくなっていたが、そういうことなら今年は仕入れなくては」(石山商店)、「たぶんお客さんがアメ横にも流れてくると思うので、いいことだと思う」(ほでなす・上野アメ横店)、「お花見の時にここでおつまみを買って上野公園で食べるっていうのが全盛の頃の流れ。お花見でお客さんが来てくれれば上野が活気づくのでは」(丸安商店・深沢芳彦店長)など、上野のにぎわい復活に期待する声が聞かれました。
<都内の花見、4年ぶりに“ルール守って宴会可能に”>
そして気になるのが今年のソメイヨシノの開花時期です。ウェザーニューズによりますと東京は3月18日に「開花」、26日に「満開」の予想となっています。26日は日曜日ということもあり、満開の桜を満喫しようと多くの人出が予想されます。ただし今年は暖かい日が続いていることから開花が早まる可能性もあるということです。
また、上野公園以外でも今年は宴会復活となりそうです。まず、代々木公園では「無人での場所取りは禁止」とした上で、午後5時まで宴会が楽しめます。井の頭公園は住宅街が近いことから、なるべく少人数にした上で騒がないようにと呼びかけつつ、午後10時まで宴会が可能となります。最後に、目黒川では今年もシートなどを敷いた宴会は禁止されますが、3月18日から4月上旬まで桜のライトアップが行われ、3月26日には4年ぶりとなる「中目黒まつり」も開催されます。
日本の春の風物詩であるお花見ですから、場所ごとのルールやマナーを守って楽しみたいものです。
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