豊島区の保育園で「おむつのサブスク」試験導入 メリットと今後の課題は?

2023.01.10(火)

10:00

 「おむつのサブスク」とは、保育園で使用する紙おむつとおしり拭きが定額で使い放題になるサービスです。保育園がサービス事業者と提携し、希望する保護者がサービスを利用できる仕組みです。都内では、町田市や渋谷区などで公立の保育園に導入されている他、都内の民間保育園でも利用できるところが増えています。

 「おむつのサブスク」とは、保育園で使用する紙おむつとおしり拭きが定額で使い放題になるサービスです。保育園がサービス事業者と提携し、希望する保護者がサービスを利用できる仕組みです。都内では、町田市や渋谷区などで公立の保育園に導入されている他、都内の民間保育園でも利用できるところが増えています。

 豊島区では、保育園でのおむつを月額料金で使い放題にする取り組みを2022年12月から試験的に導入しました。導入から1ヵ月ほど経ち、メリットと今後の課題が見えてきたようです。豊島区立南長崎第二保育園では、おむつのサブスクを試験導入する前は、保護者が1枚ずつ名前を書いて持参したおむつを園児の着替えと一緒に保管していました。サブスクサービスの試験導入後は、業者から届いたおむつをサイズごとにまとめて管理できるようになりました。井上園長によると、おむつのサブスクサービスについて保護者と保育士、両者がメリットを感じているそうです。また、豊島区の子ども家庭部の鈴木保育課長は「豊島区としては現場の声を大切にしたいと考えているので、今回のモデル実証を始める時も2つの事業者にお願いしている」と話し、2つの事業者を使って試験導入を行うことで、より利便性の高い事業を今後目指していくということです。

 一方で、試験導入を通じて保育園側には今後の課題も見えてきています。井上園長は「今後は保護者がサブスクを利用するかどうか選ぶので、サブスクを利用しない人は個人のおむつを使わなければいけない。サブスクサービスも月契約なので、日々変化する中で対応しなければいけないところが未知で不安を抱えている」と話します。

 他にも、事業者ごとに使えるおむつが決まっていたり、基本的に返金や自宅への持ち帰りができないため、長期欠席などの場合は割り高になってしまう点などもあり、利用率が伸び悩んでいるという現状もあります。

 

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