食欲の秋にはぴったりの“おいしい話題”です。コロナ禍で落ち込んだ飲食業界ですが、東京都内に新しくオープンしたカフェは“映える”要素に加え、一風変わったコンセプトで人気を集めているようです。

若者の街・原宿に10月5日にオープンしたばかりのカフェ「ANAKUMA CAFE」で働いているのは、7頭の“クマ”です。注文すると壁にある穴から“クマの手”が出てきてドリンクやフードを渡してくれます。お客さんは思わず携帯電話を構え、カメラに収めていました。この、SNS映えを超えてアトラクション感覚で楽しめる“映え体験型カフェ”に、訪れた人たちは「子どもがいるので、よく一緒に来る。子どもにとってはアトラクション。手が出てくるので頭をなでてもらったり、家で『あのカフェにまた行きたい』と言っている」「ここのコンセプトが好き。とてもユニーク。クマの手がコーヒーを持ってくれてとても面白い」などと話していました。店では定番メニューのほか、一般的なものよりも一回り大きい「クマサイズ」のスイーツも登場しています。ANAKUMA CAFEの鈴木智哉さんは「わくわくするところは必要なのではないかと思っていて、非日常空間の体験で実際に“クマ”に触れ合って、ほっこりなって家に帰って、あしたまた頑張ろうという気持ちになってもらいたい」と話しています。
個性豊かなクマたちが働くこのカフェでは、7頭のどのクマが働いているのかシフトをホームページで公開しています。
一方、新宿区高田馬場に期間限定でオープンしたカフェ・MID Cafe「食べる絵画展」では、店内にハワイアンミュージックが流れ、現地のアーティストが描いた作品が並びます。ハワイのムードたっぷりの店内で食べられるのは、山や海を繊細に表現した見た目も鮮やかな美しい、まるで“アート作品”のような「絵画スイーツ」です。色鮮やかな“作品”を撮影すれば、SNS映えもばっちりです。運営するローレンロス・ジャパンの小松悠さんは「食べるアートということで、見ることでよりハッピーになってもらえたら」と話しています。また訪れた人は「きれい・かわいいだけだと思っていたら、味もおいしかった。本当によかったです」と話していました。
食欲の秋に“映える”だけでなく非日常のエッセンスが加えられたニュースタイルカフェが広がりを見せています。