中小企業発の月面探査車やシート状の食器も! 国内最大級の見本市「産業交流展」

2022.10.20(木)

11:47

 東京都内にも優れた中小企業が多くありますが、国内外の中小企業が出展するイベントが始まりました。会場には驚くような技術や便利なグッズが並んでいます。

 東京都内にも優れた中小企業が多くありますが、国内外の中小企業が出展するイベントが始まりました。会場には驚くような技術や便利なグッズが並んでいます。

 中小企業による国内最大級の見本市「産業交流展」が10月19日から東京・江東区の東京ビッグサイトで始まりました。国内外およそ600社の優れた製品や技術が集結しています。

 初日は革新的で将来性がある製品・技術に贈られる「東京都ベンチャー技術大賞」の表彰式も行われました。大賞を受賞したのは、東京・大田区にある従業員わずか7人の企業・ダイモンが開発した月面探査車「YAOKI」です。本体はカーボン、タイヤは耐熱樹脂でできていて、重さはわずか500グラムですが、地上100メートルから落としても壊れないほど頑丈に作られています。ダイモンの中島紳一郎CEOは「月は太陽が当たっている日なたは100℃以上、日陰は-100℃。100℃と-100℃が混在している環境。溶けてはいけないので、100℃でも耐えられるタイヤにしている」と話し、月の劣悪な環境にも耐えられるといいます。まずは1年以内に1機送り、その後、数を増やしていき、3年後には100機を送る計画が進行中だということです。

 中小企業の優れた技術は他にも展示されています。東京・北区の印刷会社・奥村印刷が開発したのは組み立て式の食器、折り紙食器の「beak(ビーク)」です。1枚の紙から紙皿が出来上がるというもので、シートから切り離し、折り目をつけて作ります。はさみや接着剤も不要で、1つおよそ1分であっという間に完成します。山折りと谷折りの指示に沿って組み立てるだけなので、子どもでも簡単にできます。また、使われている素材は2年で土に返るため環境にも優しく、防災グッズとしても場所を取らずに収納することができます。奥村印刷の山田秀生常務は「自分自身が防災グッズを買おうと思っていろいろ調べたら、ほとんどの紙容器がかさばることに気付いた。シート状の折り畳める食器が欲しいということが開発の原点」と話しています。

 中小企業のアイデアが詰まった産業交流展は、10月21日まで開催しています。

 

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