暮らしに役立つ情報をお伝えするTOKYO MX（地上波9ch）の情報番組「東京インフォメーション」（毎週月―金曜、朝7:15～）。
今回は東京都と品川区が関係機関と連携して9月3日から行う合同防災訓練についてや、東京の伝統工芸品を紹介する特別企画「職人のいぶき」にて、江戸のおしゃれを着こなす「江戸小紋」についてお伝えしました。

◆都と品川区 合同総合防災訓練実施

東京都と品川区は、関係機関と連携して、合同総合防災訓練を、9月3日（土）から実施します。

東京都・品川区合同総合防災訓練は、9月3日（土）から、品川区立西大井広場公園や、品川区立五反田船着場、都立林試の森公園、大井競馬場などを会場に開催されます。

9月3日（土）は、午前9時～午後4時まで、水路や空路を活用し、品川区内の輸送拠点から避難所まで、物資輸送訓練や、避難所運営体験などが行われます。

翌4日（日）は、午前9時～午後1時まで、木造住宅の密集や集合住宅の林立など、地域特性を踏まえた救出救助活動や、ドローンによる映像など、デジタルを活用した訓練が行われます。救出救助活動訓練のもようは、YouTubeでライブ中継され、後日、アーカイブによる配信も予定されています。

そして、9月13日（火）午前7時～9時30分まで、都庁第一本庁舎などで、有事の際を想定した災害対策本部の立ち上げ、本部会議の運営やテレビ会議の実施、本部職員などの緊急参集を訓練する、本部審議訓練が行われます。

関連リンク
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2022/08/02/01.html

◆特別企画「職人のいぶき」#10 江戸小紋

東京の伝統工芸品を紹介する特別企画「職人のいぶき」。今回は、江戸のおしゃれを着こなす、「江戸小紋」です。

江戸時代、参勤交代で江戸にやってきた大名たちが、藩を区別する柄を裃に染めるようになったことから発展した、「江戸小紋」。やがて、庶民の間で広まると、その柄は、ハラハラと舞う雪や動物の模様など、ますます多彩になっていきました。その繊細な技巧からは、職人たちの息遣いが聞こえてきます。

創業130年を超える老舗染色工房「石塚染工」。この工房で、師匠である父と二人三脚で、伝統を今に伝えるのが、5代目の染め師、石塚久美子さん。

（石塚久美子さん）「お客さんに、『綺麗に魅せてもらって、皆さんからSNSでコメントをいただきました』とか、そういう言葉を直接、もらうというのが、本当に、やりがいにつながっています。染めて終わりではなくて、こんな風にコーディネートしてほしいなというところまで考えますね」

大学時代は日本画を専攻し、色彩について造詣を深めた石塚さん。その経験を生かして、鮮やかな色合いを演出します。

そして、染色の決め手となるのが…。
（石塚久美子さん）「『伊勢型紙』です。職人さんが、手彫で彫っています。錐彫りという、半円の小刀をクルッと回しながら、それをムラなく均等に、綺麗に同じ力の強さで彫っていく」

模様が彫られた型紙の上から糊を塗り、生地に付着させる、型付け。
（石塚久美子さん）「自分の癖とか、あとは型紙の癖もあるので、それを自分で何回かやったときに、ここは細くなるから何回も擦ってみようとか、そういう風にやっていくのが難しいですね」

均等に塗らなければ、染めたときに、模様にムラができてしまうため、難しい作業です。

完成までに1週間以上かけて、丁寧に染め上げることで、「江戸小紋」ならではの趣が生まれます。

（石塚久美子さん）「着物を着ない方たちにも、伝統工芸というものを知ってもらうきっかけになるように、『こんなの見たことない』と思ってもらえるような江戸小紋のバッグを作ってみましたね。本業もしっかりやらないとと思って、技術をもっと向上させてから、いろいろとできたらいいなと思っています」

江戸の美意識が詰まった「江戸小紋」。そこには、職人のいぶきが感じられます。

石塚さんが手がけたバッグは、今年5月に開催された、東京手仕事プロジェクト商品発表会にて、2番目の賞「東京都中小企業振興公社理事長賞」を受賞しました。

関連リンク
https://tokyoteshigoto.tokyo/product/edo-komon-katagata

＜番組概要＞
番組名：東京インフォメーション
放送日時：毎週月―金曜 7:15～7:20
キャスター：杉浦みずき、白戸ゆめの
番組Webサイト：https://s.mxtv.jp/tokyoinfo/