新型コロナウイルスの感染について7月7日、東京都のモニタリング会議が開かれ、感染者の急増に強い警戒感が示されました。このペースが続くと1日の感染者が5万5000人に迫るという試算も出されました。東京都の小池知事は「第7波に入ったとも考えられる」と指摘しました。

　都内でこの日新たに確認された感染者は8529人で、前週の木曜日と比べて5000人近く増え、20日連続で前週の同じ曜日を上回っています。感染者数が急増する中、東京都庁で行われたモニタリング会議では専門家から今後の感染拡大への強い警戒感が示されました。国立国際医療研究センターの大曲貴夫医師は「感染拡大のスピードが加速している。新規陽性者の7日間平均はわずか1週間で倍増した。今回の188％が継続すると、4週間後の8月3日には12.49倍の1日当たり約5万4902人となる」と指摘しました。また、東京都医師会の猪口正孝副会長は「入院患者数は2週間で倍増している。通常医療とのバランスを踏まえながら、医療提供体制の強化に向けた準備を早急に進める必要がある」と述べました。新規感染者のうち、会食によって感染した人の数が倍増していて、専門家は「飲食店内の換気の徹底」や「会話時のマスクの着用」「大声での会話を控える」よう、呼びかけました。

　小池知事は感染の急拡大に対応するための3つのポイントとして「ワクチン接種のさらなる促進」「感染防止対策の徹底」「万全な医療提供体制の確保」を挙げました。また「感染は急速に拡大している。第7波に入ったとも考えられる。強い警戒感を持って、改めて感染防止対策の徹底をお願いします」と述べ、都民への協力を求めました。