年々増加する食品ロスをAIが削減! その驚きの仕組みとは?

2022.04.14(木)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。「フラトピ!」のコーナーでは、食品ロス削減に貢献する最新技術をキャスターの田中陽南が取材しました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。「フラトピ!」のコーナーでは、食品ロス削減に貢献する最新技術をキャスターの田中陽南が取材しました。

◆AIが過去のデータや天候などから注文数を予測

消費者庁の調べによると、日本で1年間に発生している食品ロスの量は、約570万トン。これは1日1人あたりおにぎり1個分を捨てている計算になります。今回は、そんな食品ロスの削減に貢献する最新技術を田中が紹介。

まず向かったのは、築地本願寺の敷地内に併設されている「築地本願寺カフェTsumugi」

こちらの人気メニューは「鴨の山椒焼き」や「湯葉いくら」、「里芋田楽」など18品目が楽しめる「18品の朝ごはん」(1,980円)。しかし、料理の品目が多い分、ある問題が。

2017年に提供開始して以降、人気を博しているこちらのメニューは、お客様の要望に応えるため、予め料理を多めに作っておく必要があり、品数が多い分、廃棄量も増えてしまうこと。その問題を解決すべく昨年導入されたのが、AIを使った「販売予測システム」です。

それまでは過去の実績、経験則をもとにスタッフが予測していましたが、このシステムはAIが過去の販売実績や気象条件などのデータを分析し、45日先までの注文数を予測。導入以降は、1日の誤差が3~4個程度になり食品ロスを約6割も削減。同時に食品にかかるコストも軽減でき、収益の向上に繋がったそう。

◆AIが自動的に価格を設定、お客の購買意欲を刺激

続いて田中が訪れたのは、株式会社KOMPEITO。こちらでは気軽に新鮮なサラダを楽しめる自動販売機「SALAD STAND」を展開しており、ここにもAIを使った食品ロスを削減する機能が。

自動販売機の画面をよく見ていると、なんと商品の価格が変化。この自動販売機には「ダイナミックプライシング機能」が搭載されており、AIがデータに基づいて、スーパーのタイムセールのように自動的に商品価格を調整させています。

その仕組みは、取り付けられたAIセンサーが自販機の前を通る人や立ち止まって購入を検討する人、実際に購入する人の動きなどを感知し、データ化。さらに、サラダの鮮度や個数のデータなども考慮して総合的に分析し、自動で最適な価格を設定しています。

基本的には時間の経過とともに値下げされ、お客の購入意欲を促進することで売れ残りを防ぎます。また、価格が下がったタイミングで携帯に通知が届くように設定することも可能だとか。

これにはキャスターの堀潤が「自販機も進化していますね」と目を丸くすると、Z世代マーケターの朝比奈ひかりさんも「想像以上にすごくて驚いた」と感心しきり。「自動販売機の前で買うか悩んでいるときがあるので、そうしたときに安くなると(購入する)後押しになる。購買意欲が湧くし、とても面白い仕組み」と話します。

一方、タレントで起業家の加藤ジーナさんは「こうした技術がないときは、例えばパン屋さんであれば、パンがなくて売れないより、パンを残しておいて(最終的に余った分を)廃棄するほうがコストが安く、(食品)ロスがいいとされていたことがあった」と過去を振り返り、「今回のように売る側もピッタリ用意でき、購入する側も遅い時間でも買える。その絶妙なところを見極められるように技術が発展したことが本当に素晴らしい」と称賛します。

このほかにもAIを使った食品ロス削減の取り組みは行われており、そのひとつが「ニチレイフーズ」。そこではAIを駆使して、鶏肉の異物を発見・除去し、これにより手作業で行っていた時に比べ、ロスの7割削減を実現。

AIの活用は企業だけでなく、今後はより身近に作用することも想定されるなか、加藤さんは家庭内での食品ロス問題に言及。加藤さん曰く、家庭における一番の食品ロスはお年寄りが食品を購入したことを忘れてしまうことだそうで、「そこに対する新たな技術。例えば冷蔵庫が伝えてくれるとか。そうしたこともできれば」と期待していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

 

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