コロナ禍で苦境に立つ飲食業界などサービス業の企業が集う展示商談会が東京・江東区で始まりました。これからの鍵となるのは「非接触」と「コミュニケーション」のようです。
東京ビッグサイトで始まった展示商談会には、新型コロナウイルスの影響で大きな打撃を受ける飲食業やホテル・観光業など、サービス業の企業600社以上が出展しています。来場者の関心を集めているのはやはり、新型コロナに対応した製品です。人と対面せずに注文や会計ができるシステムや、自分で周りの状況を判断して動くロボットなど、人との接触を避けるための製品や技術が数多く展示されています。空中に映像を浮かび上がらせ、人の指の動きをセンサーで読み取ることで操作できる非接触ディスプレーや、紫外線による除菌機能が付いた器具・道具なども展示され、飲食業界では感染症のリスクを減らす技術や機械がこれからも進化していきそうです。
「非接触」や「効率化」を促すための機械化が進む一方で、飲食業界としては人とのコミュニケーションなど「交流の場」としての価値も重要視されていくとみています。主催者は「外食産業はこれから新型コロナの収束とともに、リアルでの出会いの場として貴重な場になっていくのではないか。外食産業は単に食事をするだけでなく、人との出会いやコミュニケーションの創出といった価値をさらに強めていくのではないか」と話しています。出展企業の中には、接客する人向けに「顔が見えるマスク」を展示するところもありました。マスクを開発した会社によりますと、飲食店の接客の際にマスクで顔が見えないことでお客とコミュニケーションがうまく取れず、クレームやトラブルになることもあるといいます。このマスクはスーパーコンピューターの「富岳」による飛沫(ひまつ)感染シミュレーションに基づいて、飛沫が飛ばないよう、形を工夫しているということで、担当者は「顔が見えることで顧客とのコミュニケーションが取りやすくなり、飛沫も抑えると好評を得ている。マスクが定着していく中、今後もずっと不織布マスクをしていくわけにはいかないと思うので、そうなった時に“透明マスク”がサービスの一環として役立てられるのではないかと期待している」と話しています。
コロナによる打撃が続く飲食業界ですが、乗り越えるためのアイデアが続々と生まれています。この展示商談会は東京・江東区の東京ビッグサイトで2月18日まで開かれています。
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