懲戒権、嫡出推定など…明治時代から続く民法のルールがいよいよ改正へ

2022.02.08(火)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。2月2日(水)放送の「FLAG NEWS」のコーナーでは、民法の“懲戒権削除”について取り上げました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。2月2日(水)放送の「FLAG NEWS」のコーナーでは、民法の“懲戒権削除”について取り上げました。

◆明治時代から続いていたさまざまなルールが見直しに

法務大臣の諮問機関である法制審議会の親子法制部会は、民法改正の要綱案をまとめました。今回、親権者に必要な範囲で子どもを戒めることを認める「懲戒権」を削除し、体罰禁止を明記。

民法は「親権を行う者は、監護および教育に必要な範囲内で子を懲戒することができる」と規定していますが、「しつけ」を口実に虐待が正当化されているとの指摘を受けた見直しとなります。

他にも、子の父を決める民法の「嫡出推定」も見直す方針で、女性が出産時点で再婚していれば、そのときの夫の子とするとしています。

また、女性が離婚後、100日に渡り再婚できない期間が廃止となり、明治時代から続くルールが変わる見通しとなりました。法制審議会は2月14日に法務大臣に答申し、政府は秋の臨時国会以降の民法改正案の提出を目指します。

◆今回の民法見直しに、Z世代の反応は…

インスタメディア「NO YOUTH NO JAPAN」代表の能條桃子さんは、これまでは離婚後に男性はいつでも再婚できるのに対し、女性は一定期間必要とされ、以前から不平等だと言われていたこともあり、今回の変更を「いい動きだと思う」と高く評価。

一方、食文化研究家で株式会社食の会 代表取締役の長内あや愛さんは、子どもへの懲戒権の削除に関してその意義を認めつつ「懲戒権と言われても聞いたことがなく、あまりわからないと思うので、もっとわかりやすい言葉でいろいろな世代の多くの方に認知されれば」と切望します。

また、キャスターの田中陽南は、この法律自体、明治時代から変わっていないだけに、時代に合わせて議論や改正の必要性を語ると、キャスターの堀潤も同意。

能條さんも頷きつつ、「科学技術の進化で、以前はわからなかったことも(DNA鑑定などで)今ではわかるので、変えられることはまだまだたくさん残っていると思う」とさらなる変化に期待を寄せます。

日大文理学部 助教の大澤正彦さんも科学の進化とともに制度もバージョンアップすべきと唱える一方で、嫡出推定などを含めた制度の見直しをする際には、親権の行方や子どもを誰が育てるのか、さらには親や家族の意義など根源的な問題に立ち返って議論することの重要性を訴え、「その議論が行われたことがより広く伝わり、みんなが考えるきっかけになれば」と願っていました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

 

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