TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。8月6日(金)放送の特別番組「堀潤モーニングFLAG 夜のZ議会」(21:00~21:54)では、小泉進次郎環境大臣をリモートゲストに迎え、“地球温暖化”についてZ世代の論客と議論しました。
◆温室効果ガス46%削減…2050年にはカーボンニュートラル実現へ
昨年、世界の平均気温が観測史上最高を記録。その他にも世界で異常気象が頻発しています。その原因と目されているのが、「温室効果ガス」。菅首相は昨年10月の所信表明演説で「2050年カーボンニュートラル(温室効果ガスの排出実質ゼロ)を目指す」と宣言し、今年4月の「気候サミット」では2030年度までに温室効果ガスを46%削減すると表明。これはそれまでの26%から46%に変更された形です。
温室効果ガス46%削減が掲げられた際、「そんなに高い目標が達成できるのか」という声が上がる一方で、インスタメディア「NO YOUTH NO JAPAN」代表の能條桃子さんは「もっと高い目標を示すべき」とハンガーストライキを決行。その背景には、産業革命以前に比べ平均気温の上昇を2℃未満、できれば1.5℃に抑える「パリ協定」があり、「クライメート・アクション・トラッカーという専門家組織によると、1.5℃目標を達成するためには日本は62%という数値が必要。それと合っていない」と指摘します。
これに対し小泉環境大臣は「単純な(数字の)積み上げの世界ではなかった。46%という数字は現状ではかなり高い目標を掲げたと思っている」と話します。さらに、菅首相は「46%が上限ではないという意欲を世界に対して示している」とも。
また、46%という数字は世界と比べても遜色なく、「2050年のカーボンニュートラルに向けた、整合的な2030年の目標として評価をされている」と小泉環境大臣。重要なのは「いかに達成するか。これからの9年間が勝負」と意欲を見せ、「達成するために政府も考えるが、Z世代のアイデアも聞かせてほしい」と協力を呼びかけます。
◆もしも46%削減ができなかったら…小泉環境大臣に責任はある!?
そんな小泉環境大臣の声にまず反応したのは慶應義塾大学 総合政策学部4年の阿部将貴さん。この目標を達成するにあたっては「実行力が大事」と言い、2030年の結果に対し、計画した張本人である小泉環境大臣自身に責任があるのか問いかけます。
すると小泉環境大臣は、2030年に自身がどんな立場にあろうと「ある」と断言。「この決定に関わった1人として達成に向けて全力を尽くさないといけない」と誓い、そのための手段として「再生可能エネルギーの導入」を挙げます。そして、「エネルギー分野だけの脱炭素化を進めても(46%削減を)達成できない。ライフスタイルも変えていかなければ」と訴え、Z世代の認知を高めるためのアイデア・施策を募ります。
株式会社POTETO Media代表取締役の古井康介さんは、温室効果ガス46%削減となると、例えばコンビニの深夜営業をなくすなど身の回りの生活が変化せざるを得ないこともあり、「46%の先に全然違う世界があることを語ってほしい。政府がビジョンを示すべき」と提言。かたや、能條さんは46%の削減で「1.5℃目標は本当に大丈夫なのか?」と疑問を呈し、結果として利便性が失われ、経済成長はできないかもしれないが46%以上の削減を希望。
古井さんの提言に小泉環境大臣は、ライフスタイルの変化の必要性を認めつつ、一方でその考えが多くの人の支持を得るかというとそうではなく、「残念ながら、日本では気候変動に対する盛り上がりが欧州などに比べまだまだ欠けている」と現状を惜しみます。
また、1.5℃目標に関しては、今年11月に開催される「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議」(COP26)でも世界全体でそれをいかに達成するかが焦点になっており、日本がより貢献できるよう、まずは「国内の対策に力を入れている」と言及していました。
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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag
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