足立区生物園 珍しい&かわいい人気動物が大集合

2021.08.19(木)

10:00

 東京の足立区生物園から生き物たちの癒やしの映像をお届けします。珍しくてかわいい動物の映像が満載です。

 東京の足立区生物園から生き物たちの癒やしの映像をお届けします。珍しくてかわいい動物の映像が満載です。

 500種類以上の生き物を飼育している足立区生物園でひときわ人気が高いのがネズミの仲間・チンチラです。今年5月、雌のチンチラ「おでん」が2匹の雄の赤ちゃんを産みました。「こんにゃく」と「はんぺん」と名付けられた2匹の赤ちゃんは担当の飼育員でも見分けるのが難しいということです。しかし、性格は違っていて、昼寝の時もママにべったりな甘えん坊の「はんぺん」に対し、好奇心旺盛な「こんにゃく」はいつも動き回っています。もともと南米・チリの北部で標高の高い地域にだけ生息する固有種であるチンチラは、寒さに耐えるため、耳以外は保温性の高い毛で覆われています。長さ2、3センチの細い毛が1つの毛穴から60本以上生え、まるで絹のような触り心地です。このふわふわの毛を保つため行うのが砂浴びです。肌から分泌した皮脂などによって、毛が絡まないようにさらさらにする効果があります。

 上質な毛を持つチンチラには“悲しい歴史”がありました。19世紀初頭、毛皮を求めて乱獲が横行し、絶滅寸前にまで追い込まれました。現在、野生のチンチラは絶滅危惧種に指定され、チリ政府によって保護されています。

 一見するとハリネズミに見える「ヒメハリテンレック」は、アフリカ南東部沖に浮かぶマダガスカル島の固有種です。外見同様、危険を感じると丸まって身を守るのはハリネズミに似ていますが、実は全く違う系統から進化した動物です。15センチほどのヒメハリテンレックの祖先は、驚くべきことにゾウに近い仲間だということが分かっています。モグラの仲間であるハリネズミが地中に巣穴を作るのに対して、ヒメハリテンレックは地上や木の上で活動し、木の空洞に巣を作ります。1度に10匹ほど出産するため、哺乳類の中で最も子どもを育てる数の多い動物です。砂を前足でつかんで体を手入れするという、きれい好きな生き物です。

 日本近海に生息するトラウツボは顎が曲がっているため、口を完全に閉じることはできません。そのため、くわえた獲物をこぼさず確実に食べるため、口の中に“口のような器官”“第2の顎”ともいうべき、咽頭顎が備わっています。足立区生物園の飼育員・細田将司さんは「トラウツボは吸い込んで食べるのではなく“第2の顎”=咽頭顎を使って体内に引きずり込んでいる」と解説します。

 鋭い歯に毒々しい模様をしているため“海のギャング”とも呼ばれるトラウツボですが、実際は岩穴やサンゴ礁の隙間に潜んで過ごす臆病な性格です。

 

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