<独自取材>東京・羽村市、キルギス柔道連盟から事前合宿中止の打診

2021.05.20(木)

10:10

 開幕までおよそ2カ月となっても東京オリンピックの開催を危ぶむ声もある中、新型コロナウイルスの影響で、全国の自治体で行われる予定の海外選手の事前キャンプの中止や変更が相次いでいます。東京・羽村市で事前合宿を予定していたキルギス柔道連盟から合宿中止の申し入れがあったことがTOKYO MXの取材で分かりました。

 開幕までおよそ2カ月となっても東京オリンピックの開催を危ぶむ声もある中、新型コロナウイルスの影響で、全国の自治体で行われる予定の海外選手の事前キャンプの中止や変更が相次いでいます。東京・羽村市で事前合宿を予定していたキルギス柔道連盟から合宿中止の申し入れがあったことがTOKYO MXの取材で分かりました。

 羽村市は市スポーツセンターを練習会場として、中央アジアにある国・キルギスから男子柔道チームを迎えてオリンピックに向けた事前キャンプの受け入れを予定していました。しかし5月19日朝、新型コロナの影響で事前キャンプを中止したいという申し入れが関係者を通じて非公式に連絡があったということです。羽村市東京五輪準備室の須田誠室長は「キルギス柔道連盟から『ひょっとしたら事前キャンプに行けないかもしれない』という情報が入ったばかり。われわれも市民も期待していたが、もし本当に来られなくなったとしたら非常に残念」と話しました。

 羽村市では2018年と2019年の2回、日本で開かれた国際大会に出場するキルギスの代表選手の事前トレーニングを受け入れてきました。地元の選手とも交流し、関係を深めてきたということです。これまでに準備にかけた時間は5年以上で、チームの移動プランや一般の市民が使う施設にはないトップアスリート向けのトレーニング機材の手配などをしようと矢先、キャンセルの知らせとなりました。須田さんは「最悪、もし事前キャンプができなくなったとしても交流を続け、レガシーを残したいと考えている」として、今後につなげていきたいと話しています。

 東京都内の自治体では他にも、ベトナムのパラ水泳の練習を受け入れる予定だった国分寺市と、台湾のバドミントンチームに練習会場を提供する予定だった多摩市にキャンセルの申し入れが届いています。

 

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