東大の「赤門」が閉鎖…“開かん門”に 歴史誇る建物がなぜ?

2021.02.23(火)

10:05

 東京大学のシンボルとして知られる通称「赤門」が閉じられ、いま“開かない門”になっています。歴史ある赤門に何があったのでしょうか。閉鎖された理由を探りました。

 東京大学のシンボルとして知られる通称「赤門」が閉じられ、いま“開かない門”になっています。歴史ある赤門に何があったのでしょうか。閉鎖された理由を探りました。

 赤々とそびえ立つ「赤門」は国の重要文化財に指定され、東京大学のシンボルとして広く知られています。ところがいま、赤門前には「出入り禁止」と書かれた紙の張られた柵もできていて、まさに“開かずの門”となっています。東京大学によりますと耐震診断をしたところ、耐震の性能が低かったため、赤門の通行を禁止して門を閉めたということです。

 赤門は1827年に加賀藩13代藩主・前田斉泰が建てたもので、将軍家から姫をもらうときには当時「門を赤くする」という慣習があったため、この特徴的な赤塗りの門となりました。

 誕生からおよそ200年にわたって街の人からも愛されてきた赤門の周辺には、「赤門」の名前の付いた店が多く見られます。60年以上の歴史を誇る「赤門そば」の店主は、門の閉鎖に寂しさを感じているとして「先生も学生さんたちも通りにくいのでは」と話していました。また、地方から上京してきた学生や観光客からも人気のある「赤門もち」を販売する店「扇屋」の店員は「前のように門が開いて、記念撮影する人も多かった景色が戻ってきてほしい」と期待を寄せていました。

 今後はさらに細かく専門的な診断をすることにしていて、安全の確保ができるまで門は閉鎖を続けることになっています。

 

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