TOKYO MX(地上波9ch)のワイドショー生番組「バラいろダンディ」(毎週月~金曜21:00~)。「無病息災!バラいろ健康学会 2ndシーズン」のコーナーでは、産婦人科医の丸田佳奈先生が「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の予防と対策について解説しました。

◆睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは……
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に無呼吸を繰り返すことでさまざまな合併症を起こす病気です。10秒以上の無呼吸および低呼吸が1時間あたり5回以上、かつ睡眠障害によるさまざまな症状が見られる場合に診断されます。
この病気になる人は、成人男性の3~7%で特に40~50代に多いのに対し、成人女性は2~5%で閉経後に増えるのが特徴です。丸田先生は「軽症のものや自覚症状のないもの、自分で気付いていないものもかなりあると考えられるため、潜在的な患者数は、日本人の5人に1人ではないかと言われている」と補足します。
◆原因
睡眠時の無呼吸の原因は2つあると丸田先生。1つは、鼻や口から肺までの気道のどこかが圧迫されてしまう場合。もう1つは、脳から呼吸の指令がうまく働かず、呼吸そのものが起こらない場合。9割以上は、空気の通り道が何らかの原因で狭くなり塞がってしまうことによるものだそう。
気道を圧迫してしまうのは、首まわりに脂肪が付いている肥満の人、扁桃腺がもともと大きい人、寝ている間に舌が沈んでしまう人などに多いとのこと。また、睡眠時無呼吸症候群というと“太ったおじさん”というイメージがありますが、小顔であごが小さい人などもなりやすく、若い女性にも意外に多いそうです。
◆合併症・リスク
そして、丸田先生は「この病気の怖いところは、睡眠障害だけではない。健康な人に比べ、さまざまな病気を引き起こすリスクが高くなる」と声を大にします。
その主な例がこちらです。
4倍……脳卒中
2~4倍……不整脈
2~3倍……突然死、狭心症、心筋梗塞、2型糖尿病
2倍……高血圧、慢性心不全
このほか、脂質異常症、高尿酸血症、ED、抑うつ、夜間頻尿、作業効率の低下、交通事故、労働災害などがあります。ちなみに、睡眠時無呼吸症候群の患者は、そうでない人に比べて、運転中に眠気が生じた経験が約4倍、居眠り運転の経験は約5倍という調査報告があり、「(事故で)他人を巻き込んでしまう可能性があるので、睡眠時無呼吸症候群の疑いがある方は、必ず受診をしてほしい」と注意喚起します。
そして、丸田先生はチェックリストを紹介。当てはまる数が多い人ほど、睡眠時無呼吸症候群の確率が高いそう。ポイントは、以下の通りです。
特に左の5つは睡眠時無呼吸症候群で起こり得る症状のため「この5つにチェックが付く人は受診したほうが良い」と助言します。
そして、丸田先生が推奨する睡眠時無呼吸症候群の予防と対策がこちら。
◆「睡眠時無呼吸症候群」の予防と対策
・禁煙
・減量
・就寝前の飲酒制限
・横向きで寝る
中でも寝る前のお酒については、「飲酒していると筋力が低下して舌が下がりやすくなり空気の通り道が狭くなるため、寝る直前に飲むのは一番良くない」と注意を促していました。
なお、睡眠時無呼吸症候群と診断を受けた人は、マウスピース、経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)などを使用すると良いそうです。
<番組概要>
番組名:バラいろダンディ
放送日時:毎週月~金曜 21:00~21:54<TOKYO MX1>
無料動画配信アプリ「エムキャス」にて全国同時配信
メインMC:垣花正(月~木曜)、宮崎謙介(金曜)
番組アシスタント:大島由香里(月~木曜)、新井麻希(金曜)
月曜コメンテーター:倉田真由美、武井壮、苫米地英人(随時)
火曜コメンテーター:玉袋筋太郎、内山信二、安東弘樹
水曜コメンテーター:湯山玲子、遠野なぎこ、大竹まこと(月1)
木曜コメンテーター:梅沢富美男、ナジャ・グランディーバ、ダイアナ・エクストラバガンザ
金曜コメンテーター:金村義明、ライムスター宇多丸、水道橋博士、前園真聖(隔週)、デーブ・スペクター(隔週)
バーディ:月替わりバーディ(月曜)、森山るり(火曜)、梅宮アンナ(水曜)、橋本マナミ(木曜)、井上咲楽(金曜)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/barairo/
番組Twitter:@barairoMX