台風19号 都内にも大きな爪痕

2019.10.14(月)

10:40

 12日夜、台風19号は静岡県の伊豆半島に上陸した後北上し、東京都内にも激しい風と猛烈な雨をもたらしました。

 12日夜、台風19号は静岡県の伊豆半島に上陸した後北上し、東京都内にも激しい風と猛烈な雨をもたらしました。

 強い雨が降り続いた東京・八王子市ではマンホールから水が吹き上げていました。日中、各地の川では管をつたい、吐き出されるように水が注ぎ込まれていくなどして、見る見るうちに水位が上昇していきました。

 また、多摩川はついに氾濫。住宅へと水が流れ込み、上の階に避難した人が助けを待つ姿もありました。東京消防庁によりますと、今回の台風で1人がケガをし、住宅や道路が水に浸かるなどの災害は600件以上あったということです。

 一夜明けて、台風一過の都内には青空が戻りましたが、救助活動は続いていました。土を含んだ茶色い水が流れる多摩川では、中洲に取り残された人の姿がありました。また、川のすぐそばの地域は泥に浸かった物を片付ける人たちの姿もあり、住宅の下の階にあったものは水浸しになったと振り返ります。3連休を見込んで、多めに用意していた食料品が泥だらけになってしまったと話す人もいて、家族総出で後片付けに追われていました。

 被害は多摩川だけにとどまっていません。あきる野市は秋川から水があふれ、車が押し流されていました。一夜明けると住み慣れた家が壊れていた、と連絡を受けた人もいました。

 台風19号は、前回の台風15号でも大きな被害が出た島しょ部に再び爪痕を残しました。何かにつかまっていないと立っていられないほどという、最大風速23.3メートルを記録した大島町では、強い風に加えて高い波が建物を襲い、住宅は壊れ、ガードレールは折れ曲がりました。

 大島町に住む男性の住宅は前回の台風で壊れたため、住宅にあった家具や荷物を倉庫に入れていました。そこに今回の台風の高波で倉庫も壊れ、生活が出来なくなってしまったと言います。男性は当面、島の中に住む子どもの家に身を寄せることにしています。

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