東京・葛飾区の京成立石駅で、視覚障害のある66歳の女性がホームから転落し、電車に挟まれて死亡する事故がありました。東京都盲人福祉協会の理事は、規格外の点字ブロックが事故の原因になった可能性があることを指摘しています。

10月1日午前10時半ごろ、荒川区に住む66歳の女性が京成立石駅の線路に転落し、直後に入ってきた電車とホームの間に挟まれて死亡しました。警視庁によりますと女性は目が不自由で、事故当日も白いつえを使っていたということです。
駅にはホームドアが設けられていない上、改札の奥にある階段を下りるとすぐ乗車スペースがあり、点字ブロックに気付けないと転落する危険性があります。しかし、この点字ブロックにも問題があると現場を視察していた東京都盲人福祉協会の市原寛一常任理事は指摘します。
東京都盲人福祉協会によりますと、現在の点字ブロックは一般的に突起が25個で間隔が離れているため、靴で踏んだ時に突起を感知しやすくなっています。一方、京成立石駅の古いタイプのブロックは突起が41個で敷き詰まっているので、踏んでも分からないことがあるということです。国は2001年から規格を定めて、公共機関では新型に切り替えるよう呼び掛けていますが、その判断は施設管理者に委ねられているため、全て切り替わっていないのが現状です。
市原理事は10月半ばまでに、京成電鉄に対して点字ブロックが規格外だった理由を文書で質問することにしています。