韓国モデル“バイセクシュアル公表”で波紋…芸能人のカミングアウト 必要性は…?

2019.09.05(木)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。9月2日(月)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、起業家で実業家の椎木里佳さんが、芸能人のセクシュアリティなカミングアウトについて論じました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。9月2日(月)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、起業家で実業家の椎木里佳さんが、芸能人のセクシュアリティなカミングアウトについて論じました。

◆過去の“いじめ疑惑”印象を薄めるため?

韓国のリアリティ番組「アイドル学校」に出演していたモデルのソム・ヘインさんが、今年7月に自身のInstagramでバイセクシュアルであることを公表。しかし、ヘインさんには中学校時代、同級生にいじめをしていたとする疑惑が浮上しており、椎木さんによると、今回の公表は“いじめ疑惑の印象を薄めるためでは”との声もあるそうです。

こうした批判に対し、ヘインさんは8月に「継続して推測記事やコメント映像を公開するのであれば、法的に処分する。私が堂々とありたくてカミングアウトしたのであって、目立とうとしたのではない。誰がそんな軽い考えでカミングアウトするのか」などと反論しています。

一連の騒動を受けて、椎木さんは「アイドルのセクシャリティには制限がある」と言います。あくまで異性が恋愛対象で、いわゆる“ストレート”であることが前提の歌詞を歌い「“ストレート”じゃないとアイドル失格と言われてしまうような状況。ファンの人たちも、自分が恋愛対象であってほしいと思っている人が多い」と話します。

そして「(ヘインさんへの)売名だろうとか、疑惑を隠すためにカミングアウトしたという批判は的外れ」と指摘。しかし、ヘインさんのInstagramでの投稿に対し「Too Match Information(TMI=どうでもいい情報だ)」との批判が相次ぎ、議論の的になっているのが現状のようです。

韓国のアイドルシーンについて、椎木さんは「アイドルを超えて(ファンにとっての)夢や希望であれというような見られ方をされ、一つひとつの発言で揚げ足を取られてしまうことが多く、(ヘインさんのように)セクシュアリティなカミングアウトもしにくい状況」と説明。こうした風潮に、「愛にはセクシャリティも関係ないし、芸能人だからこうあるべきというのは関係ない」と主張しました。

続いて、レイ法律事務所 代表弁護士の佐藤大和さんも「芸能人も自由に表現していい!」と声を大にします。さらに「芸能人が発言すると叩かれることがあるので、おっかなびっくりと発言している人が多い。その結果、名誉が毀損されてしまったり、追い詰められたりすることが多々ある」とし、「芸能人とは言えども、1人の人間」と強調。「もっと自由に発言や表現ができるようなネット環境や世論を作っていくこともすごく大事」と提言しつつ、名誉毀損や誹謗中傷の書き込みについては「何かしら法的な対応が必要不可欠」と話します。

キャスターの宮瀬茉祐子は、韓国の若者の間で流行しているという言葉「Too Match Information(TMI)」を引き合いに、「逆に言えば、そもそもカミングアウトしなくてもいいのではと感じる。カミングアウトをせずとも、(当事者が)苦しくないように当たり前の社会になっていけば、今回のようなことにもならないと思う」との見解を示します。

カミングアウトが必要ない社会を実現するために、椎木さんは「まず批判をなくすことが一番早い策。(セクシュアリティは)個人の自由だし、みんな好きに愛し、愛されればいい」と話していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~7:59 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:http://s.mxtv.jp/morning_cross/

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