TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。6月25日(火)の放送では、今話題の“国会クラスタ”について意見を交わしました。

◆“ながら見”できるメリット
インターネット中継やテレビで国会の本会議や委員会を視聴し、Twitterで語り合う“国会クラスタ”の存在が話題となっています。Twitterにはハッシュタグ(同じキーワードでの投稿を瞬時に検索し、話題を共有できる)もあり、それぞれ日常生活を送りながら中継を視聴し、国の今後の行方を語り合っているようです。
芸能ニュースが主体だったワイドショー番組も、今や社会問題や政治を語るようになり、さらにはリアルタイムで国会中継を見ながら情報を共有する……。この是非について、令和メディア研究所主宰で白鴎大学特任教授の下村健一さんは、賛成の意を示します。
というのも、国会中継は長く、ずっと見ているのは大変。それだけに、国会の模様をメディアが要約して伝えるしかないと思っていたものの“国会クラスタ”の情報は“ながら見”でき、「(生活に)うまく溶け込ませる方法が出てきた」と下村さん。しかし、ここからさらに広がりを持たせるためには、「もうひと工夫必要な気がする」とのこと。
◆衆参両院がインターネット中継を充実化
MCの堀潤によると、株式会社ドワンゴがニコニコ生放送(ニコ生)で国会の中継を始め、みんなでコメントを打ちながら国会を見るというカルチャーを生み出したそう。そして、その後は衆議院・参議院それぞれがインターネット中継を充実させ、アクセスもだいぶよくなったとか。
タレントのフィフィさんは、昼間の中継は普段あまり見ることができないだけに、Twitterで情報を追ったりしているそうです。そして「リテラシー的には、いろいろな角度から見たほうが絶対に楽しい」と言います。
◆当たり前すぎることはニュースにならない
国会情報を知るにあたっては、テレビ中継、抽出されたニュース、インターネット……などの方法がありますが、堀はそれぞれ「情報の接し方が全然違うわけでしょ」と疑問を投げかけます。
すると下村さんは、かつて首相官邸に入っていたころのエピソードとともに、「それは違うでしょ」と同意します。実は、国会では全会一致で決まる議決のほうが格段に多いそう。しかし、それは当たり前すぎてニュースにならないため、一般的にはあまり知られていないとか。
そして、対決法案だけがピックアップされてニュースになると、国会は常にケンカしているイメージをもたれてしまうと危惧し「中継を丸ごと見られるのはいいこと」と話していました。
キャスター・宮瀬茉祐子も中継に賛成し「中継を見ていると(ニュースで)抽出されたところって、本当に偏りがあるんだなと肌で感じます」と率直な印象を語ります。そして、時間に余裕がない現代人と国会の距離をいかに近づけるのか「多分、答えがずっと出てこなかった」とも。
そんな意見に対し、下村さんは「その答えの手前まで来た感じがする」と言います。しかし“国会クラスタ”が正解なのではなく、その先にさらなる突破口が見え隠れするものの、それが何なのかは、わからないそう。
番組Twitterには、「自民党も8時間国会を解説する番組をやっています」とのツイートがありました。カフェスタジオを構え、現職の議員が解説をしているそうです。
このツイートを見た堀は、各政党が国会中継をやり始めれば「自民党がやれば自民党っぽく、立憲民主党がやれば立憲民主党っぽくなる」と、政党側が自らの解釈を付けるのではと指摘します。
フィフィさんはこれに同意し、「どっちも見たほうがいい」と言いつつ、さらには最近の国会議員の傾向として、「パフォーマンスを重視している議員さんが増えてきましたよね」と話していました。
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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~7:59 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/